※ ゴールデンウィーク前のルート残雪状況をお知らせします。次回更新は、小屋スタッフが定着入山する6月以降となります。画像は4月24日~25日現在のものです。
穂高平小屋の残雪状況です。4月25日現在、右俣谷林道は穂高平小屋の少し下の部分まで除雪が行われています。
白出沢(右俣谷林道終点)
チビ谷。例年に比べ大規模なデブリが見られます。
滝谷についてもやはり大規模なデブリが見られます。滝谷避難小屋は積雪の影響はなく、利用可能です。
滝谷~南沢間は主稜線からの比較的新しい雪崩跡が見られます。今後も降雨や日照の影響で、新たな雪崩や落石の危険があります。新穂高~槍平間の通行は、気温が上昇する前の早朝を行動時間として下さい。
南沢にも比較的新しい雪崩跡があります。
4月25日現在の槍平小屋。2m前後の積雪があり、昨年同時期と比較すると2倍近い残雪です。
冬季小屋は利用可能です。
槍平キャンプ場。眺めが良い場所ですが、現在はこの写真右手の中崎尾根上に発達した雪庇があります。雪崩の危険がゼロではありませんので、テント設営場所は慎重に選択して下さい。
槍平キャンプ場から中崎尾根側を見たところ。写真ではわかりづらいですが、新しい雪崩跡もあり、稜線に発達した雪庇が見られます。
キャンプ場トイレは利用可能ですが、地面まで3m以上下っての使用となりますので、昇降には注意して下さい。
冬季小屋裏手の流水が利用可能ですが、こちらも水面まで3m以上下りますので、十分注意して下さい。
今回の入山では新穂高~槍平間は右俣谷林道を通行後、白出沢~チビ谷間を夏道に沿う形で歩き、チビ谷から右俣谷本流の残雪上に出て槍平まで歩くルートをとりました。今後、雪解けが進むにつれて右俣谷本流の残雪にもスノーブリッジが形成されていきますので、雪の状態をしっかり見極めてルート選択して下さい。
また、これは例年見られることですが、新穂高からの入山が遅い登山者が、日中の気温の高い時間帯にチビ谷~滝谷~南沢間の雪崩危険地帯を歩いています。大変危険ですので、このルートについては早朝の通過を心がけて下さい。穂高平避難小屋も利用可能ですので、一日目を穂高平泊とし、翌早朝出発の計画も検討して下さい。
昨年に比べると、今年は非常に残雪が多くなっています。雪崩、落石の危険も高まっていますので、早朝の行動を心がけ、また、降雨後など雪の状態が不安定な場合の入山は控えるなど、細心の注意を払い、事故が起きないように登山者各自慎重に行動して下さい。