槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

お知らせ(10月12日の新規宿泊予約停止について)

2014年10月09日 | 日記

台風19号の接近に伴い、現在の予報進路のままであれば12日から北アルプスに影響が出始め、翌13日以降は大荒れとなる恐れがあります。新穂高~槍平間の登山道をまたぐ各沢も高い確率で渡渉困難、渡渉不能状態となることが予想されます。以上の理由により、槍平小屋では10月12日(日)については本日より新規宿泊予約を停止いたします。

 

本日9日午前の段階で、槍平小屋では女子スタッフを小屋閉め後ではなく、11日午後に下山させることを決定しています。週末の三連休に山行計画を立てていらっしゃる方も多いと思いますが、冷静、かつ、客観的な天候判断をして頂き、「まだ大丈夫なんじゃない?」、「とりあえず、行くだけ行ってみて・・・」という甘い判断に流されず、自分自身はもちろん、同行者の命を危険にさらすことがないようにして下さい。どんな台風も、必ず通過していき、その後天候は回復します。忘れないで下さい。


槍平小屋ニュース 10月08日

2014年10月08日 | 日記

 

(重要) 10月最終営業日のお知らせ


槍平の秋、日に日に深まっています。紅葉、黄葉も散り始めていますが、真っ赤なナナカマドの実が、ここに来てその存在をアピールしているかのよう。

 

爽やかな秋空の元、今日も小屋閉め作業は進みます。沢から小屋へ引いている導水ホースも段階的に本数を減らしていきます。

 

今夜はまたまたゲスト登場!今シーズン南岳小屋で働いていたアヤさんが遊びに来てくれました。秋の小屋閉め間近のゲスト、本当に嬉しいものです。話も弾みます。

 

槍平キャンプ場からの穂高連峰。南岳側の積雪はほぼ溶けたように見えましたが、涸沢岳の岩場は日陰に雪が溶け残っています。

 

それでは本日の気象情報。

午前6時13分。

 

午後6時07分。


槍平小屋ニュース 10月07日

2014年10月07日 | 日記

 

(重要) 10月最終営業日のお知らせ


キャンプ場前の涸れていた沢は昨日までの雨でまた流れが復活しましたが、奥丸山への渡渉も問題なく、靴を濡らさずに渡ることが出来ます。優しい秋の小川がサラサラと、そして、キラキラと、初冠雪した北アルプスを源に海を目指していきます。

 

朝目覚めて、雪の付いた稜線に朝陽が当たるのを「キレイだな・・・」と、1秒くらい感じた後は、静かな緊張感に包まれます。そしてこの緊張感は、小屋閉めして下山するまで解けることはありません。山小屋で仕事をする上で、解くことは決して出来ない緊張感ですね。北アルプスは、美しくも厳しい季節を迎えています。入山にあたっては、慎重な天候判断、十分な装備、余裕のある計画、万全の体調で臨んで下さい。

 

今シーズン最後のヘリコプター、早朝に無事飛んでもらえました。中日本航空さん、今シーズンも本当にお世話になりました。ありがとうございます!

 

ヘリを見送ったら、怒涛の布団干し。久々に屋根全面に広げました。

 

小屋閉めへ向けての作業は今日も進んでいます。小屋食堂裏手には、屋根雪の落下衝撃から外壁を守るサポート丸太の設置。石原クン、輝いてるよっ!

 

それでは本日の気象情報。

午前8時12分。

 

午後6時27分。

 

 


槍平小屋ニュース 10月06日

2014年10月06日 | 日記

 

(重要) 10月最終営業日のお知らせ


午後2時過ぎ、一瞬の陽射しが!

 

と、台風一過の青空を期待したのも束の間、やがてガスに包まれ、夕方にはまた小雨が降り出しました。幸いにも、槍平小屋周辺では台風18号による被害というのはまったくと言っていいほどなく、ほっとしています。そして、一番ほっとしたのは、事故が起きなかった、ということです。明日にかけて天候も回復傾向の予報。順調にヘリコプターも飛びますように!

 

大掃除は今日も続きます。トイレの隅々まで、ホントに細かい部分まで今日はお掃除。みんな、顔を隠してるわけじゃありません。必然的に、こういう格好になります。

 

こちらも一瞬の陽射しが乾かしていった河原の石と、乾ききれなかったダケカンバの落葉。槍平小屋周辺は今、濡れたダケカンバの落葉から立ち昇る、甘いメープルシロップのような香りに包まれています。そのままのホットケーキ何枚でも食べられる!って、ちょっと大げさですね(笑)。でも、深呼吸が楽しくなるような空気です。

 

それでは本日の気象情報。

午前7時14分。

 

午後6時01分。


登山道情報 10月06日 17:00

2014年10月06日 | 日記

 

(重要) 10月最終営業日のお知らせ


本日午後5時現在の登山道情報をお知らせします。


槍平小屋下部、南沢は平常通り通行出来ます。


滝谷右岸(藤木レリーフ側)の流れも水量は減っており、靴を濡らさずに渡れます。


滝谷左岸(避難小屋側)の架橋部にも問題はありません。水量はやや多い状態ですが、明日朝にはさらに水量は減るものと思われます。


昨夜から今朝にかけて強い雨が降り続きましたが、幸い、本日夕方の時点では雨脚は弱まり、各沢とも水量は減っていました。しかし、午前10時の時点では、おそらく渡渉困難状態の沢があったはずです。下の写真を御覧下さい。

槍平キャンプ場から見た、新穂高方面(午前10時頃)。写真中央、山肌に白い沢の流れが出来ているのが見えるでしょうか?今年8月の滝谷での事故当日のブログにも書きましたが、いつもは流れのない場所に、こんなにもはっきりと増水した沢の流れを確認出来ます。そして、雨が弱まれば、その増水も嘘のように引いていきます。雨が止めば、必ず水は引きます。ただ待つだけで、安全が手に入ります。忘れないで下さい。