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地球物理学者が語る手賀沼物語その4 ―手賀沼に大噴水を―

2021-12-02 10:56:26 | 日記
高級住宅街を守る堤防計画
 手賀川から利根川へと川の水は流れ出すが、大雨が降って利根川の水位が上がってくると、利根川から手賀川への逆流が起きる。実際、手賀沼は頻繁に洪水に見舞われた。1938年と1941年の大洪水では手賀沼周辺の農家は大変苦しめられた。現在は北千葉導水路が完成し、水の流れをかなり良くコントロールすることができるようになった。しかしそれでも大雨となれば洪水の危険がある。
 手賀大橋の北側は高級住宅街となっている。この地域は手賀沼の湖面と地盤高の差がそれほど大きくなく、洪水の危険がある。そこで我孫子市は堤防を作る計画である。

写真 手賀沼北側湖畔沿いの高級住宅街。洪水の危険性があるため、堤防を作る計画である。

大噴水を造ろう
 私は2011年―2012年にジュネーブに住んでいた。ジュネーブはレマン湖を抱えている。レマン湖には140メートルの高さに達する大噴水があり、観光客を楽しませている。
 私が我孫子に戻り、手賀沼を見た時、レマン湖によく似ていると思った。しかしこれを人に言うと笑われてしまう。レマン湖は氷河が創った湖底が深いきれいな水の湖であり、周りの景観もヨーロッパの家並みであるから、そう感じるのもいたしかたない。しかしよく似ている点もある。それは湖が細長いことであり、湖畔には高級住宅やよく整備された畑が多いことである。ここで手賀沼に大噴水があったら、かなりレマン湖に似てくるのではないか。そうなればたくさんの観光客がやってくるのではないか。
 私はこの妄想をいだき、絵を描いてみた。

絵 手賀沼にジュネーブの大噴水がある光景

 この絵は、手賀沼の北岸にある水の館から手賀大橋方面の光景である。水の館の最上階にはプラネタリウムがあるが、そこから見たところである。右奥は写真の我孫子の高級住宅街で、手賀大橋を渡った先は沼南町。140メートルのジュネーブの大噴水を入れてみた。手賀大橋は長さ415メートルの橋であるので、大噴水はちょっと大きめになってしまっている感じではある。大噴水を造って、さらに多くの人が手賀沼に来てほしいと思う。

(つづく)