現代視覚文化研究会「げんしけん」

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ARIA The ANIMATION  第5話 「その あるはずのない島へ…」

2005年11月03日 21時12分29秒 | アニメ・映像全般
 今回の第5話は「ネバーランド」をキーワードとして【水無 灯里】の子供の頃から思い描いていた夢の国を題材とし、今でも信じている。そして、忘れて行くけど、失くしては行けない大切な何かを思い起こさせる想いをアニメ劇中では表現しています。その作品内では【灯里】の髪を留めているリボンを失くしてしまうエピソードから描かれ、その事により【灯里】自身も忘れ掛けていた「家族とのプールでの思い出」を思い出す気づきになっております。ラストシーンでは、夜になりみんなが寝静まってからの【アリシア】さんと【灯里】との砂浜での会話する場面がとても印象的な場面でした。【アリシア】さんの【灯里】に対する優しい問い掛けのセリフ、風邪をひかない様に上着をそっとかける所など、改めて【アリシア】さんの「存在の大きさ」感じる場面だと思います。特に【アリシア】さんのセリフで好きなのが「だって思い出は忘れてしまうけど、捨ててしまう訳ではないでしょう?」と「大切なモノは捨てられない心のひき出しの奥にはちゃ~んとしまってあるのよ・・・」。忘れてしまう思い出の寂しさに感慨を深める【灯里】の問い掛けに優しく答えて上げて見守る【アリシア】さんの姿も良かったし、【灯里】自身も海に駆け出し「今日は、ご招待ありがとうございました。何か素敵な事がいっぱいの一日でした。」と【アリシア】さんの前で言う事ができる【灯里】の素直さがますます好きになりましたね。これから、更に素敵な女の子になって行くと感じます。そして、この場面では感動的な演出が表現されます。波打ち際に立っていた【灯里】の足元に先ほど失くしたリボンが引っ掛かり戻って来るシーンが描かれます。【灯里】は「失くしたリボンです・・・戻って来ました・・・私の所に・・・」とリボンを拾い上げて「あれ?・・・何か変です・・・私・・・」とリボンを見つめながら自然と涙が溢れてしまう場面が凄く心をアツくするシーンになっております。また、大いなる海からのプレゼントとしてリボンを届けた表現と同時に【灯里】の子供の頃に関する思い出もリボンと一緒に戻って来たと感じさせる表現も凄く想いの伝わりを意識していて良かった。それと、この【灯里】の涙には、様々な想いが感じ取れます。みんなで今日一日をすごした楽しい思い出、【アリシア】さんと【晃】さんへのこの島へ招待してくれた感謝、一番は、子供の頃の家族との一緒に行ったプールでの思い出などの大切な想いがありすぎて【灯里】は悲しい訳ではないのに、胸がいっぱいになって泣いてしまったと思っております。
 注目の第5話のストーリーは「白い羽根をいっぱいに広げたカモメと、水面を何度も跳ねるイルカたち。【灯里】は、いつもとは違う風景の中にいました。そう、そこは青一色に囲まれた場所、海。【灯里】は、つい先日届いた手紙に記された小島へ向け、ゴンドラを進めていたのです。その手紙とは「ネバーランドへの招待状」。子供の頃、絶対あると思っていた場所へ行けるなんて・・・。【灯里】はこの招待を楽しんでいました。差出人が不明なのが、ちょっと気になるんですけどね。」という展開をして行きます。今作のアニメ劇中では【灯里】の何事にも前向きに楽しもうとする姿勢が多く感じられました。その点も踏まえて書きたいと思います。
 前半パートでは、朝食シーンで【灯里】が招待状を持ちながら話す事に対する【アリシア】さんと【アリア社長】の笑顔や態度を見て、この招待状の送り主が誰なのかは、だいたい理解できますね(笑)。【灯里】は一人でゴンドラを漕いで「ネバーランド」へ向いますが、その間には空を飛んでいるカモメに感動し、イルカと一緒に行く所でも、楽しんでしまう【灯里】の姿があります。上陸して目的地を目指しますが、森の中で迷ってしまうコミカルな展開が表現される。その森の中に人影を見つけ「誰かいる!あの~すみません」と言いながらかけ寄ると【アリス】だった。そして【藍華】(もちろん、ヒメ社長もいます)とも合流します。この場面では【アリス】と【藍華】の掛け合いのシーンが好きですね。特に【アリス】の「3人に恨みを持つ誰の犯行でしょうか・・・?」と言って【灯里】と【藍華】を驚かせます。【アリス】「夢を見させて置いて、絶望のどん底に叩き落とそうと言うのかも・・・」とかなり怖い事を平気で言う【アリス】。【藍華】は「あたしは、恨みとかかってないから・・・あんたと違ってねぇ~」と言うと【アリス】も「でっかい失礼ですね」と、もう一つは【藍華】が「あ~今日はサバイバルかもなあ~」と言うと【アリス】が「サバイバルですか・・・血わき肉おどるってやつですね」と言っている2人の会話も面白かった。そんな【藍華】と【アリス】の言い合いも2人の良い所が出ていて微笑ましい場面です。そんな2人の会話をよそに【灯里】は森の散歩を楽しんでいる感じ、【灯里】の「潮さいが・・・」の発言で3人は砂浜にたどり着きます。すると「ウンディーネご一行様、ご到着!」と【晃】さんの声が聞えた。見ると水着姿の手を振っている【アリシア】さん、【晃】さん、【アリア社長】が先に来ていた。【アリア社長】が歓迎の花飾りを【ヒメ社長】の首に掛けて上げたのに、すぐに返されて泣いていた(笑)。やはり、ただ遊びだけに来た訳ではなく【晃】さんから「血反吐を吐くまでの、特訓!そして特訓!更にまだ特訓で、無人島だから思う存分!とことん!しごき抜く」との発言に【灯里】【藍華】【アリス】のコミカルに脱力していく姿は笑えますね。でも、そんな特訓漬けが決定の状態でも【灯里】だけは「わかりました!頑張ります!」と言う。ここで【晃】さんのセリフで【アテナ】さんの事に若干ですが触れているのは次回への布石的な表現だと思います。【灯里】が【アテナ】さんに会ってみたいと言っていると【晃】さんに凄く怖いがコミカルな表情で見られ【灯里】は「ひっ・・・すみません」と言ってしまう。これは三大妖精からの無言の圧力と言って良いでしょう(笑)。見習い3人が水着に着替えて実際の特訓が始まります。3人で砂浜を走っている所でも【灯里】は「裸足で砂の上を走るのって、何か気持ち良くて」楽しげに走ります。【藍華】の「この人は、何で楽しげですか・・・」と【アリス】には「でっかい・・・謎です」と言われる位に楽しんでいます(笑)。バランスを取りづらい丸太では3人は悪戦苦闘したり、【アリシア】さんと【晃】さんたちのお手本を見たり、みんなで一緒の事をする楽しさなど、意外と前半パートだけでも内容はかなりあります。
 後半パートでは、みんなでランチタイムの【アリシア】さん特製お弁当を食べて、【晃】さんが「息抜きも必要と・・・トコトン遊んで良し!」との発言によりウンディーネの5人が海を満喫する場面が表現されております。ビーチボールをする【藍華】と【晃】さん、【アリア社長】と【ヒメ社長】をビート板に乗せて泳ぐ【アリス】、【灯里】は波打ち際で海を気持ち良さそうに感じていたり、みんなで水中を潜ったり、崖から飛び降りたり、スイカを食べたりなど、みんながそれぞれに、一緒に楽しむ姿が描かれている。その中でも、崖からダイブするシーンでの【灯里】と【アリス】が2人で一緒に手をつないで飛び込むシーンでの会話と2人の笑顔も好きです。たぶん、【アリシア】さんはこれらの体験を通して【灯里】に海を違った視点で感じて欲しかったと思い「ネバーランド」への招待したと思います。特に、【灯里】【藍華】【アリス】のアップでの笑顔はとても可愛かったし、海に来た楽しさを観ていて感じ取れます。また、夕陽の砂浜で遊び疲れて寝ている3人の姿と【灯里】と【藍華】の会話シーンと【灯里】の子供の時の関する思い出も印象に残りました。この場面では「疲れの心地良い感じ」と寝ている3人の「安心感」が表れている所が良いシーン。夜になるとみんなで「バーベキュー」を楽しむシーンがあります。この場面では、コミカルさを強調しています。【晃】さんの「後で、焼きおにぎりもあるからな!」に【藍華】が「わぁ~やったー」と大喜びして【灯里】と【アリス】に「晃さんの焼きおにぎりを知らないの?」と【晃】さんの焼きおにぎりの良さを語るが「これぞ、男の料理って感じで!!!」と言ってしまい【晃】さんが「誰が男の中の男かー」と怒らせて「焼きおにぎりを中止にする!」と言われて【藍華】が「やだ~冗談に決まってるじゃないですか」「これほど、女らしい女がどこにいましょうか~」と言ってみれば、【アリス】は「でっかいセクシーダイナマイトです」と言って、【灯里】は2人のセリフにコミカルな表情でうなずきます。その3人の姿に【アリシア】さんと【晃】さんもつい笑ってしまう楽しい位の一時が描かれています。最後の【灯里】と【アリシア】さんの夜の砂浜での2人の会話シーンも本当に良かった。