現代視覚文化研究会「げんしけん」

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地獄少女 第八話「静寂の交わり」

2005年11月27日 01時14分33秒 | アニメ・映像全般
 第8話の物語は「病院のベットの上で昏睡状態の【木戸祐子】。親友の【田沼 千恵】は地獄通信にアクセスした。【祐子】のかたきを取る為に…。地獄少女が動くが、そんな彼女の気配を察する者が現れる。」という展開になっております。今回の最も注目は、地獄少女【閻魔 あい】の精神と同調する霊感少女【柴田 つぐみ】とその父親で地獄少女について独自に調査を続けていくライター【柴田 一】が登場した放映回。この【柴田】親子のインパクトが強かったので、依頼人の【千恵】などの他の登場人物の影が薄くなった印象はありますが、その分【つぐみ】ちゃんがかなり可愛くて、ミステリアスで観ていて飽きなかったです。冒頭の【あい】と【つぐみ】の夕陽の踏み切りシーンでは、警告音がこだまする中で2人で対峙します。この場面では2人の運命的な出会いが表現されている。【あい】も赤の支配する家の軒先で藁人形を倒して遊ぶシーンでの「おばあちゃん」との会話でも【あい】「あのねぇ・・・おばあちゃん、女の子に会ったの・・・何だか、凄く懐かしかった・・・」と言う所があります。このセリフの意味に準ずる【つぐみ】を懐かしい存在とは何のことなのだろうか・・・気になります。一方、父親の【一】は喫茶店で雑誌の「地獄通信」に関する記事を読み、この「地獄通信」に興味を持って行動する姿が描かれています。作品内では「名前 GBC39」のネットの書き込みに注目し、ハンバーガーショップまでたどり着きます。この場面で店内に入ろうとする【一】と店内から出てきた【あい】がすれ違う演出が好きです。もう【あい】は【一】に迫っているかもしれないですね。【柴田】親子の朝の一コマでのやり取りでは【一】が「地獄通信」の事を記事にしようとするのを、【つぐみ】が「やめた方がいいよ・・・」と呟く。その後、突然【つぐみ】の息づかいが激しくなり「いっぺん、死んでみる?」と【つぐみ】が言って倒れてしまう。もしかしたら【あい】からの近づけば死ぬとの警告とも取れるが、しかし【一】はさらに興味を持ってしまうのだった。
 また、後半パートでの夜になった【柴田】親子のシーンでは、【つぐみ】「まだ調べているんだね。地獄少女・・・まあ、そこまで調べたいんならば良いけどさぁ・・・気をつけてねぇ」と言って、【一】は「いや、違う違う。もう調べてねえよ・・・本当だって」とお互いを心配して、気を遣っている所が良かった。そして【一】の飲みかけていた牛乳を飲もうとすると、【つぐみ】が震え出し、パックを落としてしまう。再び【あい】と同調をする【つぐみ】は「見える・・・ハンバーガー屋さん・・・」と言い出す。その場所へ向う車中には【一】の事が心配で一緒について行く【つぐみ】の姿があった。彼女の不安そうな表情が印象的に感じた。結局は、間に合う事はできず、【千恵】は「黒藁人形」の赤い糸を解いてしまう展開になり、そして【石津 吾郎】は地獄に流されます。朝になり、車で待っている【千恵】と【つぐみ】の元に【一】が帰って来ます。【千恵】を家まで送ろうとすると【つぐみ】「あの子・・・地獄少女よ」【千恵】「閻魔 あい・・・」【一】「えっ!・・・何!」と今後の展開を予感させる表現があります。
 私が今作で最も好きなのが【柴田】親子の会話なんですよ。前半では、ノートPCを見ながらトーストを食べる【一】の顔面に容赦なき「ゆでタマゴ」を投げて「パソコン、やりながら食べるな!行儀悪い」と言い、それでも止めないともう一つ投げようとする仕草が可愛いし、後半では、「おいちい牛乳」を飲みながらパソコンに向う【一】。そこへお風呂上りの【つぐみ】が入って来るシーン。「牛乳残して置いたぞぉ」「いらない」「飲め。乳がでかくならんぞ」「セクハラ」「親心だよ・・・」と2人の何気なく遠慮のない親子の会話も良かったし、2人で現場に車で向う車中では「今度、遊園地に連れてってやる・・・」「えっ?・・・」「遊園地だよ」と言われて、微笑んでしまう【つぐみ】の表情も可愛かった。うーん【あい】の妖艶さに【つぐみ】のツインおさげの活発少女の登場で、また『地獄少女』が楽しみな作品になりました。