現代視覚文化研究会「げんしけん」

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舞-乙HiME 第7話「蒼の舞/乙女の契り」

2005年11月19日 21時11分15秒 | アニメ・映像全般
 第7話の物語は「支援者のことを「おじ様」と呼ぶことにした【アリカ・ユメミヤ】は、少しでも援助金を返済できればと、風華宮の修復工事現場でのアルバイトを始める。一方、城内を視察する【マシロ・ブラン・ド・ヴィントブルーム】は、昨晩に見た過去の夢を思い出し、城を元に戻すのでなく、完全に造り直すと言いはじめる。その言葉を聞きつけ、これまで現場のみんなでやってきたことがムダになってしまうと怒る【アリカ】。すると【マシロ】は、衝動的に【アリカ】の頬をたたき、泣きながら走り去ってしまうのだった。」といった感じに展開されます。今作は【アリカ】と【マシロ】のキャラクターの心情的な内面と2人の心の距離を埋めて行く姿がよく表現されていた。相手がどこの王様だろうが、王妃様だろうが身分など関係なく話してしまう【アリカ】。不器用でなかなか素直になれない【マシロ】。そんな2人の会話シーンも面白く観る事ができる放映回だった。アニメ劇中では、2人の名前に関する生い立ちを話す場面、『蒼天の青玉』に導かれし【アリカ】と【マシロ】。その事に伴う主とオトメとしての秘密の契約などが作品内では描かれています。今回の内容で気になった所は、【セルゲイ・ウォン】と【ナギ・ダイ・アルタイ】の2人がよく触れる「偽物のお姫様」に関する事。14年前の風華宮の悲劇での【レナ・セイヤーズ】が逃がした赤ちゃんは誰なのか?あの子守唄「星が奏でるものがたり」がキーポイントかもしれないですね。今回は【マシロ】も歌っていた。【アリカ】も【ニナ・ウォン】も歌えるし・・・。もう一つは、300年もの古き風華宮に眠る遺産(謎の機械)と現れた人影・・・あれは【美袋  命】なのか?今後に【ミコト】の人としての登場を予感させる描きだと感じた。
 前半では、【マシロ】の心情面がよく表現された印象を受けております。初めの【マシロ】の見ていた悪夢。幼き頃の「欲しい物は全て手に入る」「言う事は叶う」「若き日のサコミズ・カージナルを馬にしたり(笑)」としての正統なる後継者としてこの国の全てはあなたの物として教えられて来た・・・。幼年期になり【マシロ】は女官2人の会話を聞いてしまう。「先王とお妃様と似ても似つかぬ」「やっぱり、本物のお姫様はあの時・・・」など、そして【ナギ】との出会いで言われた「じゃあ、君が噂の偽物のお姫様か・・・」の言葉。夢から覚めて寝ている【ミコト】に語りかける【マシロ】「なあ・・・ミコト・・・わらわは王じゃ・・・ヴィントブルームの・・・そうであろう・・・」このセリフから「偽物のお姫様」の噂に感じる日々のプレッシャーと常に闘っている姿、その裏返しであのわがままな性格を演じて虚勢を張っている姿、一人でいる時はいつも孤独感を感じていた【マシロ】の姿が痛く伝わります。そんな彼女を理解できるのは【ミコト】だけだったが・・・そんな彼女の前に【アリカ】が現れた。【アリカ】は援助してくれる「おじ様」へお金を少しでも返したいと風華宮の修復のバイト(【ジュリエット・ナオ・チャン】の紹介らしい)を始める。自室とバイト先で手紙を書いている【アリカ】。その現場に【マシロ】が視察にやって来る所から物語が展開される。【マシロ】を見た【アリカ】の「ゲッ・・・」ってヤバイって感じと【マシロ】に見られて、顔を隠す仕草と【マシロ】に「ほ~そうか、そうか、しっかり働けよ!わらわの為にな~」と高笑いするのを見て、こぶしを握りしめて悔しがる【アリカ】の表情も可愛かった。舞台は、風華宮の中庭になり【アオイ・セノー】と【マシロ】との会話シーンになる。【アオイ】が話し掛けているのに【マシロ】は怖い表情で見つめていた。【ナギ】の言葉を再び思い出し、その言葉を払拭するかの様に「工事をやり直し、城を改築するぞ!」と言い出す。その事を聴いた【アリカ】と言い合いになってしまう。【アリカ】「悪いに決まってるじゃん!そんな自分勝手、あんたそれでも、本当に王様ー!」と言った瞬間に【マシロ】に頬を叩かれ「当たり前じゃ・・・そなたなんか・・・大っキライじゃー!」と目に涙をためて走り去るのだった。そこへ、今の出来事を見て笑みを浮べる【ナギ】と【セルゲイ】に会う。【マシロ】は一人で「玉座の間」へ向う、涙を拭っている様に見える後ろ姿・・・「父上・・・母上・・・」と肖像画を見ながらあの歌を歌うのだった。その【セルゲイ】から語られる「偽物のお姫様」に関する話を聴いて【アリカ】は「そんなぁ・・・」と厳しい表情をし、あの涙を意味を知り【マシロ】を捜して走り出す。その【アリカ】も王と王妃の肖像画を見上げて「うわ~すごぃいって、そんな場合じゃない。えっと、どこに行けばと・・・」周囲を見回すと【レナ】の描かれた絵を見つける。その絵の【レナ】の耳に「青いジェム」をしているのに気付く「あれは・・・青い石・・・うん・・・まさか、だよね」と自分の胸に手をやる。そこへ【ミコト】が鳴いて来る。後をついて行くと【ナギ】に無理ありに迫られて後ずさる【マシロ】を発見して「ちょっと、待ったぁぁぁー!」と飛び込んだ。さすがの【ナギ】も退散する事になる。すると安心した【マシロ】が腰から崩れてその場に座りこんだ。【アリカ】が駆け寄り、立ち上がれない【マシロ】に「はい・・・」と手を貸す【アリカ】。「ふん・・・」と手を借りて立ち上がる【マシロ】。2人の距離が確実に縮まろうとしていた。その2人に【ミコト】が抱きついて来て、玉座の間の隠しトビラから中に入ってしまう。
 この迷ってしまって2人で「歴史上の大戦の話」「ご真祖様」を話しながら進む【アリカ】と【マシロ】の会話シーンがとても好きですね。2人とも実際に両親に会った事ないが強く生きている姿に共感できる場面だと思います。「わらわの名は、その石から父上と母上が・・・つけて下さったものなのじゃ」と悲しげに俯く【マシロ】。すると【アリカ】は「へえ~ちょっと羨ましいなぁ~あたしは物心ついた頃には父さんも母さんも居なくって「アリカ」って名前は好きだけど、2人がつけてくれたのかは分からなくって、でも、それでもあたしはあたしで「ユメリア アリカ」で、そのマシロちゃんもマシロちゃんで・・・えっと・・・だから・・・」と気遣いを見せる【アリカ】の照れている表情が可愛い。【マシロ】は「まさか、そなた、わらわを慰め様とか元気づけ様とか考えておるまいなあ?・・・そなたごときに情けを掛けられたら、わらわはもう終わりじゃ」と言われて【アリカ】はムッとして頬を大きく膨らませて怒るが、【マシロ】の安らかなる笑みの横顔が印象的だった。またも【ミコト】を追って行くと広い場所に出る2人、その真ん中には異様な存在感を示す「謎の機械」があった。2人が近づくとそれは起動し、開閉された。中はピアノ・・・それともオルガン?・・・楽譜もある。【マシロ】が「オルガンじゃろうか・・・」と弾こうと触れると・・・物凄い音の共鳴が起こり国中に響き渡った。その強力な音の振動により【アリカ】はジェムを【マシロ】は指輪の赤い石が粉々になってしまった。その天にも昇る光を見ている【ミユ】もついに登場。砕けたお互いの赤い石を見ていると【アリカ】と【マシロ】の前に人影が現れた。「足りぬ・・・足りぬ・・・まだ足りぬぞ・・・このハルモニウムの力を手に入れんとするならば、歌とつむぎ手と守人をそろえよ・・・」と消え、その機械は再び眠りにつくのだった。歌とはあの子守唄の事だろうか・・・。そこへ追って来た「シュバルツ」の刺客が襲って来る。「シュバルツ」の猛攻を【アリカ】は『蒼天の青玉』の青き光で受け止め「夢がいっぱいあるんだぁぁ!!!」と叫ぶと2つの青い石が『蒼天の青玉』から出現する。「えっ・・・これって・・・あっ・・・青い石・・・まさかっ」とあの【レナ】の絵を思い出す。【アリカ】は砕けたジェムの代わりに青い石をはめる「あ!やっぱり・・・」と【マシロ】の左手の指輪にも青い石をはめて、契約と認証を行い、「MATERIA LISE」を始動させ重厚なローブ姿になった。「シュバルツ」と互角以上の戦いをする。しかし、まだこの新しい力をコントロールできず、空を飛んでしまう。新たな力の凄さに調子に乗っていると「シュバルツ」からの反撃を受ける。【アリカ】にヒットしたのに、なぜか【マシロ】にもダメージが・・・その姿を見て、初めて【ナツキ・クルーガー】に以前言われた言葉の意味を理解した。「おねがい!お母さん!あたしに力を貸して!!!」と輝きが増して、必殺技で撃破し「あっ・・・ブイ!」と勝利のブイサインを決める。ラストの【アリカ】と【マシロ】の会話シーンも良かった。2人で舌を出してベーとして見つめ合っていると、2人で「プッ」とふき出して笑い合う姿を観た時、2人の間に友情と絆が芽生えたと感じられました。