「ワクチン」 と 「免疫獲得」

　私は「インフルエンザワクチン」を接種たことは有りませんし、マスクも「お願いの強制」が無い限りしません。私がよく行く消化器・循環器・内科の診療所では、掲示板に「当院ではＰＣＲ検査とインフルエンザワクチン接種は受け付けていません。風邪の症状のある方は先ず電話をして下さい。」と書かれています。なので、患者数が通常の半分以下になり「待ち時間なし」で良くなったのですが「マスク着用のお願い」は強制されます。

　病人が減ったから病院が空いているのか、病院に行く人が減ったから病人が減ったのかは分かりませんが、若しかすると今までは「健康のために病院へ行き、感染して病人になり、患者として病院に行く事で感染者を増やす」事で病院が混んでいた可能性もあります。それは、一概に悪手とは言えず、免疫獲得の良い手段でもあり過去の感染症が「早期に流行が収まる」結果を齎していたのかもしれません。

　今回の「武漢ウイルス」の件で日本では、病院に行く人が減った為に「集団免疫の獲得」が出来ずに、緩慢な「陽性者数」の上昇が続いているような気もします。逆に外国では、病院の病床数確保のために、強制的に「患者数」を減らして失敗した例も有ります。

　ニューヨーク州のクオモ知事は感染拡大を防ぐ為として、生活に不可欠な業種以外の全労働者に自宅待機を義務づけ、不要な個人の集会の禁止や公共交通機関の利用を控えるよう勧告しました。当時としては当然の勧告だったかも知れませんが驚いたことに、「武漢肺炎」の治療を受けて「容体が安定した」高齢の（現）患者を「病院から老人ホームに移転入居」させる時の、施設側による受け入れ前の検査を禁止したり、老人ホーム側が感染を理由に入居を拒否してはいけないと云う通達を出したそうです。この事も有ってＮＹ州の「老人ホーム」に関係する「武漢肺炎」での死者数が６千人以上になったそうです。

　「武漢ウイルス」の基本再生産数（誰も免疫を持っていない時の感染能力）は１．６～６．６とされていて、地域の４０～６０％の人がワクチンや獲得免疫などで抗体を持った場合、実効再生産数（基本再生産数では無い）が１以下になり流行は収まるとされています。この事から、ニューヨーク州の「老人ホーム」は実行再生産数が１以上だったと言えます。

　アジアでの「武漢肺炎」の死者数が少ないのは、支那大陸と隣接しているからだと思われます。日本は、古くから支那大陸と交流があり、長年に亘り多くの感染症の脅威に曝されてきました。お陰で？多くの日本人は感染症に対する抵抗力を保有することが出来た様な気もします。日本食、和漢生薬、生活習慣などは欧米とはかなり違います。ハグなどはしないし、本来は握手も稀で、挨拶は礼やお辞儀と決まっていました。

　日本の「武漢ウイルス」に対する「実効再生産数」はデータが揃い始めた夏以降はほゞ２以下（現在は１．１以下）で、例年のインフルエンザ（２～３）よりも小さく、逆に欧米は６前後だったと思われます。

　日本の場合、基本再生産数が２～３のインフルエンザで、ワクチンを毎年数千万人が接種しても推定１千万人前後が感染する事から考えると、現在までの「武漢ウイルス」の感染者（正しくは陽性者）が１０万人で、「インフルエンザ」の感染者が、今年の第４３週では２０人（例年３５５０人）なので「ワクチン接種」は、副反応が無いとしても無駄と言えます。

　これらの事象から、既に日本人は「自然免疫」や「生活免疫」を含めて「免疫獲得済み」である事を示していると思われます。私は、これからも「ワクチン接種」をするつもりは有りません。