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「白人至上主義」 と 「リベラル主義」 Ⅱ

2020年08月20日 | ニュース
 【ネタ切れに付き、過去記事の「編集・加筆」です。】

アメリカでは、歴史的な人物像の破壊・撤去問題で暴動が起き、トランプ大統領は「バカげている、やめろ!」と、ツイートしました。


ニューヨーク市マンハッタンのアメリカ自然史博物館の出入り口にある
「セオドア・ルーズベルトの像」が撤去される見通しとなり、銅像を所有する市が同意したそうです。馬に乗ったルーズベルトが両脇に黒人と先住民の男性を従えたデザインが「人種差別的」だそうです。

若しも、その構図が出鱈目で、差別を目的に造られたのなら当然公的施設から撤去すべきですが、事実ならば「史実」として残すべきです。それを「差別」と見るか「白人の恥」或いは「虐げられた黒人・先住民」と見るかは見る人の自由で、過去を無かった事にしても何の解決にもなりません。

「リー将軍の像」にしても、同じ事が言えます。通説では、米国の南北戦争は「南部の、奴隷制と自由貿易の肯定派」と「北部の、奴隷制と自由貿易の否定派」の対立により起きたとされていますが、同じ地域の人が同じ考えを持っていて、他の地域と対立が起きたと考えるのは安易で、北部の白人が奴隷を所有していた事も事実ですし、南部の白人全員が奴隷制に賛成していたとは考えられません。多くの場合、戦争は「一部の、意図を持った人の誘導」によって起こされ、勝った方の正義を押し付けます。

南部は、人・物・金の自由貿易を志向し、奴隷を使って綿花等の製品を安く生産し、利益を得ていました。現在では「グローバル主義」は正しいとされますが、実は奴隷制と同じで、禁止された奴隷に代わる安い労働力を海外に求め、移民・難民の受け入れや開発途上国への工場移転などで、利益を得ています。つまり負けた南部の経済手法は、現在の「グローバル経済」に活かされていると云う事です。

北部は、奴隷制度に不向きな工業製品を主力にしていた為に、保護貿易を志向する事で利益を得ていました。現在のトランプ政権も、不法移民の受け入れを制限して、保護貿易で利益を得ようとしていますが、その手法は現在のリベラルな経済学者によって否定されている「保護貿易」で、当時の北部の経済手法です。

ロバート・エドワード・リー米南部連合司令官は戦前に「南部にいる奴隷すべてを私の所有にできればいいのに。そうすれば戦争を避けるために、彼らをすべて自由人として解放してやれるんだが。」と言ったように、奴隷制度の存続に固執していた訳では無く、軍人として自由貿易を守るために戦いました。

リンカーン大統領は当初、経済的に不要と考えた奴隷制度の北部での拡大(北部にも奴隷容認州は有った)に反対しただけで、4年間の南北戦争に勝った後に、結果として奴隷制度は廃止されましたが、黒人に公民権が与えられたわけではなく、黒人は誰の「所有物」でもなくなり、寧ろ人種差別は強まり黒人排斥運動も激しくなりました。

本来の「リベラル主義者」はグローバリストで、自由貿易を推進する立場にあり、リー将軍とは経済政策では同じ立場の筈ですが、リベラル市民によってリー将軍の銅像が撤去されました。

本来の「白人至上主義者」はナショナリストで、保護貿易思考なので自由貿易には反対の立場になるのですが、自由貿易推進者のリー将軍の銅像の保護を訴えました。

これらの相矛盾する、「白人至上主義者」と「リベラル主義者」との間で騒乱状態になりましたが、「正当性」の基準は時代と共に変遷し、「正しさ」は反転する事もあり、過去の事象を現在の思考で判断し排除する事は「文化大革命」の残虐性を容認し、「毛思想」は正しかったと認める事になります。




2 コメント

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Unknown (dearmadonna)
2020-08-21 07:34:47
差別的なものを排除しようキャンペーン実施中🐰
要するに負の歴史をなかったことにしたい人々ちゅー🐹
日本も同じことやってますよね。

アメリカって本質的には大英帝国の植民地だから。
白人至上主義も金持ち至上主義も、全部イギリスの陰謀じゃないですか?🐣
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Unknown (yk-soft-85)
2020-08-21 08:45:21
日本は逆で、無かった事が有ったようにされています。

従軍慰安婦、強制徴用奴隷労働、南京大虐殺、・・・「安らかに眠って下さい 過ちは 繰返しませぬから」と言っては何度も過ちを繰り返し、犠牲者は安らかに眠ることが出来ないと思います。

イギリスの陰謀とは言っても、イギリス金融資本は自分たちの「意見」を公に発表していて、それをパンピーが聞いていないだけの様にも思えます。
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