喜寿から始まる

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羽生の最多勝記録達成のコメントに思うこと

2019年06月05日 | 仕事のやり方

「最近の方が将棋が奥深いと思うことが多い」
「難易度が高い状況を迎えることが多くなった。
間違いやすい局面であることが多くなっている」というようなことを読んだ。

「劣勢の状況から対局相手が予想もしないような絶妙手を中終盤から繰り出し、
数々の逆転劇を生み出してきた」という論評もあった。

納得した。みんなが気づかないことに気づくのだと思う。

飛躍するが、なんとなく新聞の間違い探しをした。20の間違いを探すというのだ。
続けて2回した。間違いというのは、どうでもいいのではないかとおもうような
細かなところにあるらしい。
1回目は時間がかかったし、なんなんだという思いだった。
2回目はかなり早かった。どういうところに間違いがあるのか何となくわかったからだ。
そして、ふと悟った。

大きなところ、そんなところが間違ったら大変というようなところ、ことは
誰でも気づくのだ。
差がつくのは、みんなが気づかないところに気づくかどうかということだと
わかった。
そうでなければつまらない。

実は、そしてここが大事なのだが、誰もが気が付かないようなことに気づけば
そこにチャンスがあるということだ。
ただ、気づいただけでは勿論だめだ。
それをチャンスにできるか、逆転に持っていけるか、それがポイントになる。
不思議なもので、チャンスがあるのだ。
なんというか、すこしずつ方向を変えていると思っていたら、ある瞬間、
実は180度変わっていることに気づいた、あるいは
ちょっとプッシュすれば、気づかない人には、いままでの連続のようにみえるが、
完全に真逆になるということに気づいた。
そうすると風向きは完全に逆になる。風向きによってことなるが、
一気にスピードを上げる、少しずつに変えることになる。
分岐点に気づかなかった人がおかしいと思ったときには、自分の想定したところではなく、
2倍反対方向にいたということになる。
急に梯子がなくなっていたというような感じである。

よく神は細部に宿るというが、いかに細部にきづくことができるか、
気づけば、工夫・頭をつかうことになる。
人間というものは考えるものなのだ。

精度の顕微鏡をつかえば、あるいは天体望遠鏡を想定してもいい。
今まで見えなかった、見えないというのはないのと同然であるが、
見えると対応ができるということと同じだ。

羽生には及ばないかもしれないが、仕事をしていて同じように感じている。
経験を積めばつむほど奥が深いとつくづくと感じる。
実際、マジックは起こるのである。

そんなことを考えた一日だった。