ノーベル経済学賞を受賞したリチャード・セイラー教授のナッジ(Nudge)「実践行動経済学」を読んだ。
それはそうと、最近自分の無知ぶりに驚いている。
ナッジだが、日常生活のいろんな場面で、意識するしないは別にして使っているはずだ。
ただ、新鮮なのは「公共政策」の場面でも有効だということを論証したことだと思う。
人間の思考過程に積極的に入り込んでくるというのは、気味悪い。
特に人間の心理的バイアスをうまく利用するという発想は、国家にうまく丸め込まれるということで、騙されている感じが残る。目的がよければ、結果がよければいいじゃないかという考えもあるが。
自由なはずの人間だが、一個の個人はますます小さくなる。
英国で、ついでアメリカ(オバマ大統領)で積極的に利用が勧められていることに改めて民主主義ってなんだろうと考え込んでしまう。