右股関節の痛みで朝、起きた時、しばらく痛みで動けない、動き出すのに時間がかかり、動き出すと何とか仕事はできる。とのことで来院。
その状態で何とか仕事はしている。
聞くとどうも今の時期に、同じ状況になるということ。通常はそのまま何日かしていると痛みが取れていくのだが、今回は痛みが取れない。
仕事はコンクリートの上に立ちっぱなしで、結構重いものも持たないといけない。
しかし、通常と比べて特に忙しかった訳では無いので、心当たりが無いと言う。
僕が診るとどうも腰が悪い。体格の割には足が細い。
問診や触診から、僕はこれは腎虚だと診たてて、問題があるのは腎臓の経絡と膀胱の経絡の気の滞りを探した。
おそらく心臓の経絡と小腸の経絡にも気の滞りがある。肺の経絡と大腸にもあるが。主なのは膀胱と小腸だ。
左の小腸経と膀胱経の気の滞りに鍼を入れて、治療院内を歩いてもらう。
かなり痛みは軽減しているので、きとんと鍼が効いている。
鍼が効いているかどうかは、患者に聞かなくてもわかるが、確認の為に動いてもらい、どうだったか必ず答えてもらうようにしている。
鍼をしてしばらくしてではなく、鍼が的確に経絡経穴を見つけることが出来れば、その効果は即座に現れる。
鍼が効いているかどうか、患者さんに聞かなくても、こちらに何故わかるのかというと、鍼が響くからである。
この鍼の響きは、患者さんに瞬間的に伝わると同時に、術者にも鍼を通じて瞬間的に響くからです。
2日置きに3回治療をして、痛みも8割がた改善され、治療ベッドから起き上がるのも格段と早くなり、朝起きも良くなったので治療を終了した。
鍼灸治療の期間に整形外科に診察に行ってもらったが、やはり腰椎の4番5番の間に神経の圧迫が診られるとのことで、リハビリに来てくださいと言われたそうだ。
大抵、鍼灸治療をしてペインスケール10で尋ねた時に、要するに最初が10痛みがあった、5が真ん中、0が痛みが消失した。
僕がその人自身の治癒力で鍼をした後にこのまま治癒にむかっているなという判断基準にしているのはペインスケールで6以下である。
だから6ぐらいですと言われれば、成功したと見做しています。
鍼は治癒するきっかけを作るだけで、そのあとにその状態が良くなるかどうかは、本人の力によるものですし、それが一番重要なことです。
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