突然の出来事だったという。
大晦日の朝だった。
父の父親が亡くなったとの一報が、自宅の電話に掛かってきた。
「ウソやん!?」
一瞬、頭の中が真っ白になった。
あのお祖父さんが、亡くなるなんて……!!
自宅での急死だったので、警察の現場検証があって、それを終えるまで数時間を要した。
それまで、自宅で待機していた。
私にとって、凡そ17年ぶりの身内の死だった。
父方のお祖父さんとは、あまりいい思い出がなかった。
どちらかと言えば、常に酒とタバコが手放せなかった人だ。
一昨年、ペースメーカーを着けるなど、一時危うかった時期もあった。
最近は、それにも慣れ、一進一退を繰り返しながらも、静かに日々を送っていたという。
それでも、酒とタバコは手放せなかったそうだ。
去年に入って、同居していた父の弟も新しい家に移り、お祖母さんと2人きりとなった。
孫が離れて、寂しがっていたのかもしれない。
ようやく、警察の検証も終わり、役所等の手続きも終え、お祖父さんと対面した。
私達兄弟全員も揃い、合掌した。
お祖父さんの安らかな眠りを見て、つい涙が込み上げてきた。
「祖父さん、本当に死んじゃったんや」
お祖母さんは、やつれきっていた。
「千度「お祖父ちゃん!!…」と声を掛けてても、もう何も返事せえへんねんよ…」
その言葉に、私もつい声を詰まらせてしまった。
決していい思い出もなかった人だというのに、どうして泣いてしまったんだろう。
自分でもよく分からなかった。
日付も変わり、2009年になったが、全く年を越したという実感が涌かなかった。
静かな年越しだった。
こんなはずじゃなかった。
年を越しても、喪中であるという実感の方が大きかったと思う。
楽しみにしていたさだまさし氏の番組の内容もあまり覚えていない。
カウントダウンどころでもなかった。
静かに、お祖父さんの冥福を祈り……ゆく年くる年を見ていた。
……こうして、私の2009年が始まったのである。
日テレの蛯原さんの言葉をかりて、「命」の大切さを考える年にしたいと思う。
知っている人の死よりも、身内の死で感じる命の尊さを……。
大晦日の朝だった。
父の父親が亡くなったとの一報が、自宅の電話に掛かってきた。
「ウソやん!?」
一瞬、頭の中が真っ白になった。
あのお祖父さんが、亡くなるなんて……!!
自宅での急死だったので、警察の現場検証があって、それを終えるまで数時間を要した。
それまで、自宅で待機していた。
私にとって、凡そ17年ぶりの身内の死だった。
父方のお祖父さんとは、あまりいい思い出がなかった。
どちらかと言えば、常に酒とタバコが手放せなかった人だ。
一昨年、ペースメーカーを着けるなど、一時危うかった時期もあった。
最近は、それにも慣れ、一進一退を繰り返しながらも、静かに日々を送っていたという。
それでも、酒とタバコは手放せなかったそうだ。
去年に入って、同居していた父の弟も新しい家に移り、お祖母さんと2人きりとなった。
孫が離れて、寂しがっていたのかもしれない。
ようやく、警察の検証も終わり、役所等の手続きも終え、お祖父さんと対面した。
私達兄弟全員も揃い、合掌した。
お祖父さんの安らかな眠りを見て、つい涙が込み上げてきた。
「祖父さん、本当に死んじゃったんや」
お祖母さんは、やつれきっていた。
「千度「お祖父ちゃん!!…」と声を掛けてても、もう何も返事せえへんねんよ…」
その言葉に、私もつい声を詰まらせてしまった。
決していい思い出もなかった人だというのに、どうして泣いてしまったんだろう。
自分でもよく分からなかった。
日付も変わり、2009年になったが、全く年を越したという実感が涌かなかった。
静かな年越しだった。
こんなはずじゃなかった。
年を越しても、喪中であるという実感の方が大きかったと思う。
楽しみにしていたさだまさし氏の番組の内容もあまり覚えていない。
カウントダウンどころでもなかった。
静かに、お祖父さんの冥福を祈り……ゆく年くる年を見ていた。
……こうして、私の2009年が始まったのである。
日テレの蛯原さんの言葉をかりて、「命」の大切さを考える年にしたいと思う。
知っている人の死よりも、身内の死で感じる命の尊さを……。