また、劇団化してから初の公演でもあります。
高澤理恵さんという鍛えられた身体と技術をお持ちの魅力的な女優さんを客演に迎え、三条河原町にある小さなバーで、劇場での上演とは異なる原初的な演劇を試みます。
近距離で行われる、フィクショナルでありながら濃密な時空間をお楽しみください。
●演劇ユニットYOU企画2009年度秋公演「チェロとケチャップ」
“ 私はあの人をとても愛していたという。”
●物語
・・・・・・私、あの音が嫌い。
おれはあの音がないと駄目だ。
弾けなくなったチェリストと平凡な銀行員のやがて終わる恋。
砕けた記憶が散在するモノローグ。静かに壊れゆくダイアローグ。
心に居座る愛情の破片を集め、「永遠に不可能」と思える“コミュニケーション(意思疎通)”を描く一篇。
●プロダクションスタッフ:
作:金明和 翻訳:木村典子
演出:松浦 友
出演:山本周 高澤理恵
美術:松本理
制作:YOU-PROJECT事務局
宣伝美術:小林桂子
総合プロデュ―ス YOU-PROJECT
●会場:Cocktail Bar NAGISA CLUB [カクテルバー]
●会場地図・住所:京都府京都市中京区河原町通三条二筋目下ル東入大黒町71 ワールド会館B1F
●日時:11月21日(土)13時/17時
23日(月)13時/17時
28日(土)13時/17時
30日(月)13時/17時
*各回20名限定
上演予定時間(80分)<開場は開演の15分前>
●料金・・・2500円(1ドリンク付)
[チケット発売:10月7日(木)10:00]
●チケット予約・問合せ:YOU-PROJECT事務局
Eメール:info@you-project.com
作者プロフィール
金明和(キム・ミョンファ)・・・劇作家・演劇評論家
1966年生まれ。
1994年に評論家としてデビュー後、97年に三星文学賞戯曲部門を受賞した『鳥たちは横断歩道を渡らない』で劇作家としてもデビューし、一躍注目を浴びる。2001年には『チェロとケチャップ』『トルナル(1歳の誕生日)』を発表。『トルナル』では東亜演劇賞を受賞する。
2002年、平田オリザとの共同執筆作『その河を越えて、五月』が日本の新国立劇場主催で上演され、第二回朝日舞台芸術賞グランプリに選ばれる。2007年には演劇評論家として<呂石基演劇評論家賞>を受賞。
と、ここまでは、HPトップの情報と同じです。
でもブログなんで、挟み込み用のチラシに載せようと思っている<台詞集>を公開します。
・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・-・
あんた、言うことがなくなったら、必ずこう。
どうして、こんなに脱がせづらいんだ。
長い間、あいつを抱きしめ、一緒にチェロを聞いた。
あいつはチェロの音がめちゃくちゃ好きだった。
私はあなたが好きだったの。チェロを好きだったわけじゃない。
明日までに終わらせなきゃいけない仕事があるんだ。
今、あなたが必要なの。
炒めごはんはね、ケチャップを混ぜて、食べるものなのよ。
そうか、ケチャップを忘れてたのか。
おれたちはうまそうに食べた。
あいつを食べるみたいに、美味しく食べた。
そうね、今度は私が鳴いてあげる。
チェロみたいに、ゆっくりとやさしく鳴いてあげる。
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