新聞の書評で「俘虜記」が取り上げられていました。フィリピンで従軍した大岡昇平の代表作のひとつ。37年前の太平洋戦争開戦記念日に成城の大岡宅を訪れて話を聞いたときは、夫人が紅茶を出してもてなしてくれました。しかし、「文学界」連載中の「成城だより」には大学生一行の来訪に触れたくだりは1行もありませんでした。