鶴見俊輔の思想との親和性の高さがかねて指摘されてきたのも宜(むべ)なるかな。なぜならば、鶴見こそは「同調圧力」からの自由、「忖度」に対する抵抗の大切さを唱え続けた人にほかならないから。所収「ガーナ人労働者」から 「最初に会って話をきいたときからずっと、もし私がH産業で働いていたとしたらどうしただろうと考えている。『コルヤはドロボーだ』と誰かがいったら、ひとこと『ホント?』といえるようでありたい」