Re-Set by yoshioka ko

■「おごり」感覚が自滅を招く

 福田内閣が発足した。首相は「背水の陣内閣」だという。自民党という党の生き残りを意味した「背水の陣」というのなら、ちょっとそれは違うだろう、といいたい。

 参議院選後、ここまで有権者の意向を無視し続けてきた安倍政治とそれを支えていた自公政党が、福田内閣が始まったいま「背水の陣」というのであるのならば、それはこの間、国民の意向を無視したことによって生じた政治的、経済的、社会的なさまざまなひずみ、マイナス、不利益などなどを回復・復権するために「背水の陣内閣」を作った、というべきではないか。

 党利党略に走り、国民、という視点が欠けた内閣は、早晩そっぽを向かれるだろう。こうした政権党のおごり感覚こそ払拭して欲しいものだ。

 長く政治を「独裁的」に続けて来ると、結局は「全体」を見誤る。日本の政治もそうだが、今日もまたミャンマー情勢。

《以下引用》
 「仏教僧主導の反軍事政権デモが続発するミャンマー政局で、僧侶らが前夜に布告された集会禁止令などを無視し旧首都ヤンゴンのシュエダゴン・パゴダ(仏塔)付近で26日、デモ行進を新たに実施した。ヤンゴンでは9日連続の抗議デモ。これに対し、警官隊はデモ隊を解散させるため仏教僧らに威嚇発砲し、催涙ガスも発射。タイに本部があるミャンマーの反軍政グループはCNNに対し、衝突で少なくとも1人の僧侶が死亡、市民3人が負傷した、と述べた」(9月26日『CNNニュース』)《引用ここまで》

 別のソースによれば、僧の犠牲者は5人とも6人ともいう。しかも死因は軍の発砲によるものだという。軍はついいに一歩踏み込んでしまった。街には外出禁止令が敷かれ、首都ヤンゴン始め主要都市には緊張が漂っている。

 燃料費の大幅値上げに抗議する僧侶のデモは、「食えない」という現実とも相俟って、その矛先は民主主義への欲求という流れに発展した。もはや仏教界への大幅寄進といった懐柔策が効を奏する時期ではなくなった、と見るべきだろうと思う。

 となれば、明日以降の事態は一段とせっぱ詰まったものにならざるを得ない。外出禁止令が出されようと、戒厳令が敷かれようと、一度溜まったマグマははけ口を求めて爆発するしかない。

 平和裡での解決は今日の事態で吹き飛んだのかも知れない。

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