アメリカ中間選挙で共和党は「茶会」旋風の後押しもあって、下院での議席を大幅に増やした。2年前、オバマを大統領に押し上げた無党派層の姿・形は、少なくともこの中間選挙では隠れてしまった。なりを潜めているのか、それともオバマからすっかり離れてしまったのか、これが移ろいやすい支持層なのかもしれない。
共和党が議会の全面に出てきたことで、アメリカはさらに大きな分裂に向かうのではないか。「小さな政府」をめざそうとする彼らの主張は、富める者はもっと富み、富めない者は助ける必要はない、ということだ。富裕層にさらなる減税を、ということだ。外交・安保では、より強い国家をめざそうとする。社会においては、よりキリスト教原理主義の主張が強まるだろう。アメリカ政治の先行きはより複雑に、そして対決色の強いものになっていくに違いない。
そのとき世界は、再び「対立」に向かうに違いない。それは「米中」においてさらに顕著になるだろう。オバマにとって残り2年間の舵取りは、世界のありように大きな影響を与える。「ねじれ」議会の中でどのような政治哲学を持って臨もうとするのか。
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