【BABYLON】
2023/02/10公開 アメリカ 189分 R15+
監督:デイミアン・チャゼル
出演:ブラッド・ピット、マーゴット・ロビー、ディエゴ・カルバ、ジーン・スマート、ジョヴァン・アデポ、リー・ジュン・リー、トビー・マグワイア
STORY:映画産業が急成長する中、量産されるサイレント映画が莫大な富を生み出していた1920年代のハリウッド。毎晩のように開かれる豪華なパーティの主役は、サイレント映画の大スター、ジャック・コンラッド。そんな贅を尽くした規格外のパーティに潜り込んだのは、映画スターを夢見る怖いもの知らずの新進女優のネリー。彼女はそこで映画製作を夢見るメキシコ移民の青年マニーと出会い意気投合。ネリーが映画関係者の目に留まりハリウッドデビューのチャンスを掴む一方、マニーもジャックに気に入られ、彼の助手に抜擢され、晴れて憧れの世界に足を踏み入れていくのだったが... (allcinemaより)
サイレントからトーキーにハリウッド移行する変革期のハリウッドを舞台に、それぞれに夢を追い求めて映画製作に携わる男女が、時代の大きな波に翻弄されながら駆け抜ける激動と狂乱の日々を描いた群像ドラマ。監督は『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル。
映画製作の舞台裏の物語は好きなので楽しみにしてた。が、189分もある💦 でも『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』192分よりは短いから大丈夫と言い聞かせて....3分だけど 笑
サイレントからトーキーへと移行する時代を描いた作品。サイレントの黄金時代から終わりへと、そしてトーキーという新しい時代へと変わっていくさまを実際のエピソードをベースに描かれたもので、とても興味深く観られたし189分の長丁場も最後まで飽きることなく楽しめた、とにかく面白かった!!
冒頭から華やかな何でもありなパーティシーンに圧倒される...お屋敷に像きちゃったよ💦 1920年代のハリウッドは華やかであり異常でもある時代だった...。サイレント映画時代はかなりバブルな時代だったのがうかがえる、ちょっと怖いくらいイカレてる、、、
サイレント時代の撮影は音を必要としないから、両隣のセットでは別の映画も撮っててかなりガチャガチャしててうるさい現場、でも監督が指示しながら俳優が演技してるところは面白い。一方、トーキー時代になるとすべての音が収録されちゃうから撮影所では物音ひとつ立てられないしマイクの下で台詞を言わないと録れないので失敗すると何テイクも撮らなきゃいけなくなる。この移行期の撮影は本当に大変なことだったと思う。
映画館では俳優の声が客のイメージと違ってシリアスなシーンでも笑いがおこったり、サイレント時代の俳優は時代遅れでオファーされなくなったりと、あれだけ大スター扱いをしたのに失礼な話だよね。どうやら1920年代は自殺と思われる事件やドラッグの過剰摂取で亡くなるケースが多かったとか...急激な変化についていけくなった人も多かったのかも。
そういう切ない展開もありつつも、映画の歴史に触れられる作品で個人的には全てが興味深く面白かった。テンポも良き、音楽も素敵。何よりも俳優陣が魅力的だった。ブラピはもちろんだけど、特に目を引いたのはマーゴット・ロビーで、これまでで一番なんじゃ?と思うくらい魅力的な演技で良かった。ちょいハーレイクイン入ってるイカレ具合もなかなか。イカレといえばトビー・マグワイアの怪演?も良かったよね。
監督の映画愛あふるれる素敵な作品だった。時には皮肉めいたところもあり。最後の10分ほどのシーンはちょっと泣けたかな。観終わって、やはり映画は良いよねと余韻に浸れる作品だった。
今回は本当に映画好きな人が来てたみたいで、スマホ蛍もいなかったしエンドロールで席を立つ人がほぼいなかった。時間がつくれたらもう一度じっくり観たいな。
鑑賞日:2023/02/11
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます