【IL FERROVIERE】 1958/10/公開 イタリア 115分
監督:ピエトロ・ジェルミ
出演:ピエトロ・ジェルミ、エドアルド・ネヴォラ、ルイザ・デラ・ノーチェ、シルヴァ・コシナ、サロ・ウルツィ、カルロ・ジュフレ、レナート・スペツィアリ
パパ、ボクと一緒にお家へ帰ろう……(リバイバル時)
Story:50歳のクリスマスを迎えたイタリアの鉄道機関士アンドレア・マルコッチは、末っ子のサンドロから英雄のように慕われていたが、長女のジュリアと長男のマルチェロからは、その厳格さや律儀で一徹な態度から敬遠されていた。しかしそんな彼らもやさしく献身的な母サーラがいるおかげで毎日平穏に暮らしていた。そんなある日、娘の流産や息子の不良化に気を病んでいたアンドレアが列車を運転していた所、彼の前に一人の若者が身を投げた。急いでブレーキをかけたアンドレアだったが、間に合わずにその青年を轢いてしまう……。(allcinema ONLINEより)
第2次世界大戦後のイタリアを舞台にある一人の鉄道機関士の姿を通して描いた作品。監督は主人公アンドレアも演じるピエトロ・ジェルミ。
「午前十時の映画祭」5週目の作品なんですが、人気があるらしくなかなかレンタルできずやっと観られました。こちらは鉄道機関士を父に持つサンドロ少年の純真な眼を通して、親子の愛情、夫婦の愛、そしてイタリアの人々の喜怒哀楽や温かい人間愛を描いた作品です。
鉄道機関士のアンドレアは頑固一徹な父親なので、末っ子のサンドロには慕われているのですが、長女のジュリアと長男のマルチェロからは敬遠されているのです。それでもは母のサーラがいることでなんとか平穏な暮らしをしていたのですが、ある日、ジュリアが流産してしまってから少しずつ家族のバランスが崩れてしまいます。きっと父親と娘、息子たちは似ているんでしょうね。話し合わずに言い争いになってしまう・・・。
そんな様子を心を痛みながら末っ子のサンドロが見ているのが切ないです。大人の都合にすごく気を遣っているのがよくわかります。またこのサンドラを演じた少年が見た目もそうなんですがとっても可愛い。
娘や息子が家を出て父親も出てしまい完全に家族は崩壊するのですが、父親の体調不良によってまた少しずつ家族の絆が修復されていく様子が丁寧に描かれているのが良いですね。離れてしまって初めて人との絆というものがわかるというもので、最後はちょっと切ない終わり方ではあったのですがとても良い作品でした。
ジュリアを演じたシルヴァ・コシナがとても美人で存在感のある女優さんでした。同性から見ても美しい~と目の保養になりました。父親から往復ビンタされるシーンはなかなか強烈なシーンでしたわ。
劇中で鉄道関係者がストライキをするシーンがあるのですが、労働条件が悪かったりお偉いさんの態度が悪かったりと今も昔も変わらないものなのかもしれません。
きれいでグラマーでこの時代の女優さんは素敵ですよね。