【THE CHILDHOOD OF A LEADER】 2016/11/25公開 イギリス/ハンガリー/フランス 116分
監督:ブラディ・コーベット
出演:ベレニス・ベジョ、リーアム・カニンガム、ステイシー・マーティン、ロバート・パティンソン、トム・スウィート
何が少年を独裁者へと変貌させたのか――
STORY:ヴェルサイユ条約締結直前の1918年、フランスにやって来たアメリカ政府高官には信仰心の深い妻(ベレニス・ベジョ)と、人形のようにきれいな息子(トム・スウィート)がいた。しかし、その少年は教会へ石を投げたり部屋に閉じこもったりなど奇妙な言動を繰り返し、理由のわからない両親は当惑する。周囲の心配などどこ吹く風の彼は、ヴェルサイユ条約が調印された後のある晩に... (シネマトゥデイより)
ジャン=ポール・サルトルの短編「一指導者の幼年時代」をもとに、政府高官を父に持つ美しい少年が独裁者へと成長していく姿を描くミステリー。監督は本作が長編監督デビューとなる、『マーサ、あるいはマーシー・メイ』『メランコリア』などに俳優として活躍するブラディ・コーベット。
『羊たちの沈黙』のジョナサン・デミ監督が“身震いする緊張感、戦慄の映画”と評し、2015年ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門で監督賞と初長編作品賞を受賞...ということなので観てきました!!
TOHOシネマズのHPの解説と登場人物の画像を見て、全く内容を知らずに観たのでてっきり少年が何かやらかすホラーかなんかなのかなーと軽い気持ちで観に行ってしまいました。だって独裁者になる話とかなかったもん。全く思ってた内容とは違い、とても観る人を選ぶ作品でした。好きと嫌いではっきりわかれますね。
面白いというよりも、とても興味深い作品でした。
見終わった後にじわじわと不気味な余韻がやってくる感じ。
全体的に淡々とした盛り上がりのない展開。
が、しかし、音楽がえらく大きく、ちょっと昔のホラーちっくな感じで恐怖感を煽るような感じなのでドキドキ。おかげさまでいい緊張感がありました。
少年の家族が住んでるお屋敷も幽霊が出そうだし、映像もカラーだけどモノクロの印象。
ある意味ゴシックホラー? 幽霊でないけど、、、
問題の少年ですが、これがまたきれいなぼっちゃんでして、女の子ような美少年くんでした。目の保養にもなったんですが、どこが冷たさもあって余計に美しさが増します。
両親の愛情がたりない厳しい家庭環境。唯一、少年にやさしく接してくれた使用人のおばちゃんも母親によって離され、孤独感が心を少しずつ変化させていく....様子がこわかった。やはり幼い子供時代は愛情たっぷりに育てられないとだめなんだなと感じましたね。
何が少年を独裁者へと変貌させたのか.....これだ!というものはありませんでしたが、この作品から感じ取れるものはありました。
ロバート・パティンソン....まったく気づきませんでした 笑
ちょっとラストは唐突な感じもしたけれど、インパクトのある作品でした。
わりと好きなほう....
★★★★
鑑賞日:2016/11/26
最後にいったいどんな怖いことが起きるのかと期待してしまったので。
みんなそうだというわけではないですけど、愛情が足りないとああいう大人になりやすいんだなーと思うと興味深いものがありました。