原題:THE WRESTLER
公開:2009/06/13
製作国:アメリカR-15
上映時間:109分
鑑賞日:2009/06/13
監督:ダーレン・アロノフスキー
出演:ミッキー・ローク、マリサ・トメイ、エヴァン・レイチェル・ウッド
人生は過酷である、ゆえに美しい。
+あらすじ+
かつては人気を極めたものの今では落ち目のレスラー、ランディ(ミッキー・ローク)。ある日、ステロイドの副作用のために心臓発作を起こし、レスラー生命を絶たれてしまう。家族とはうまくいかずストリッパーのキャシディ(マリサ・トメイ)にも振られ、孤独に打ちひしがれる中で、ランディは再びリングに上がる決意をする。(シネマトゥデイより)
全然イケメンが出てこないし、ハッキリ言って全然好みじゃないむさ苦しい人ばかりなんですけど、祝・ミッキー・ローク完全復活ってことで観てきました。
かつて大活躍をしたプロレスラーの無器用な男の生き様を描いたお話。
ストーリーと実際のミッキー・ロークのこれまでの人生が重なるので、余計にランディには感情移入してしまいます。栄光と挫折を知ったミッキーだからこそあの素晴らしい演技なんでしょうね哀愁漂う姿にはジーンときちゃいましたよ。とにかくハマり役で、ほかの人が演じてたらここまで良かったとは思えなかったかも。
冒頭ではかつての栄光の日々の記事が次々と流れていくので、当時の人気ぶりがうかがえます。そして20年後・・・未だ現役。かつてとは違って老体にムチを打ちながら細々と地方興行の日々。日焼けサロンで肌の色を変えたり、ステロイドを注射してムキムキにしたりと地道な努力が泣けます。
試合が終わればひとりさびしくトレーラーハウスに帰り、スーパーマーケットでアルバイトをしながらの生活。裏方なら良かったけれど、シャワーキャップのようなもんをかぶりお惣菜売り場に立つ姿は悲しすぎるー。しかも老眼鏡?をかけて電話をする姿にはさらに悲し。
でも長い髪のまとめ方はちょっとかわいい♪
だけど試合での流血沙汰はちょっときついなぁ。ショウとはいえ、自分で自分の額を切って場を盛り上げるなんて~ひぃ。でかいホチキスだの有刺鉄線みたいなのとかはちょっと苦手です。でも、試合中ではあんなんだけど楽屋裏では和気藹々としてるのが妙に可笑しかったです。今日はどうする?なんて打ち合わせしてるし楽しそう。実際もこんな感じなんですかねぇ。
ランディが好意を寄せるストリッパーのキャシディを演じるマリサ・トメイも良かったです。44歳とは思えないほどセクシーでしたね。ポールダンスも見事で脱ぎっぷりには女優魂とやらを見ましたわ。
さらに流れる音楽も良いんですね。好きなバンド名も出てきてニヤついたし、タイトル忘れたけど知ってる曲が流れていてこっそりテンション上がりました~。
自分の生きる道はこれしかないと一度は病気で引退したランディが復活をとげるシーンでは、切なく思う気持ちと同時にカッコ良さも感じましたよ。ラストの突然のブラックアウトで終わる潔さは良かったです。ハッキリこうだ!と終わるよりも印象に残ります。そのおかげかめずらしく席を立つ人が1人しかいなかったです。
ミッキー・ロークの代表作になりましたねー。
※追記
プロレスラー・三沢光晴さんが試合で頭部を強打してお亡くなりになりました。お姿はテレビで拝見して知ってるくらいなんですが、わが栃木の足工大付属高出身なんですよね。この日「レスラー」を観て、劇中でも危険なお仕事だと実感してただけにショックです。ご冥福をお祈りいたします。
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