社会福祉を考える会 ユメこえ

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ゆいみさんがのはなし

2012-12-28 10:01:45 | ユメこえ日記
おはなし:ちばひでき
ぶん:たかはしのぶえ
せいさく:結みさんがチーム

という、結みさんがのはなしという冊子があります。
少し長いですが、紹介します。

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ゆいみさんがのはなし


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ふたつ ならんだ、きのビーズ。
ひとつはケヤキで、
ひとつはミズナラ。
いつも いっしょに ゆれている。
とおくでうまれた 2ほんのき。
どうして いっしょにいるのか・・・
それは、きいてのおたのしみ。

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2011ねん3がつ11にち。
そのひ、だいくのヒデさんは、
しごとばで ほんだなをつくっていた。

ぐらぐらぐら~~~~~~~。
おおきな よこゆれに、
おもわず ほんだなを おさえた。

ぐらぐらぐら~~~~~~~。
すぐに、またゆれた。
おおきな、おおきな、ゆれだった。
「これは、ただごとではないぞ」

そとに でてみると、
ゆきどけみずの みずたまりが、
ちゃぷん、ちゃぷん、と なみうっていた。

うみのむのうの「とうほく」で、
おおじしんがおきたのだった。

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そのひから、
ヒデさんは いてもたってもいられなくなった。
まいにち テレビにうつるのは、
つなみにさらわれた からっぽのまち。
やけこげたけしき。
「いきよう」と、がんばるひとたちのかお。

「ああ、にねんまえのオレみたいだ」
にねんまえ、ヒデさんのしごとばは
かじになって、
すっかりもえてしまったのだった。
あのときとおなじ、
やけたきと じめんのいろ。

「なにかしたい。ほおっておけない」
ヒデさんは、じぶんになにができるのか、
かんがえつづけた。

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4がつになって、
ヒデさんは だいくなかまといっしょに
「とうほく」までいくことになった。

じしんとつなみで、おおきなひがいをうけたまち、
「けせんぬま」へ。

たくさんのきと どうぐを くるまにつんで、
ひとばん ふねにのって、
みなとから はしって、はしって、はしって・・・
ついたらすぐに しごとにかかった。

あまもりのする やねのしゅうり。
ゆかのはりかえ。
やねのうえにのっかってしまった、べつのやねを
おろすしごともあった。

「ありがとう。これでゆっくりねむれるよ」
けせんぬまのひとたちのえがお。
だいくさんたちも えがお。
「オレたち、だいくでよかったよな」
と、ヒデさんたちはおもった。

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かえるひがくるのは、あっというまだった。
くるまに にもつをつんでいると、
なかよくなった ひとたちのかおが、うかんできた。
だいくの かわむらさんも、そのひとりだった。

「このき、もってけ」
りっぱなケヤキやスギのいたを、
かわむらさんは ヒデさんにくれた。
「すきなもの、つくれよ」
ものずくりのすきなだいくどうし、
かわむらさんと ヒデさんは、きがあった。
「いす、つくろうかな、
テーブルがいいかな」
もくめの きれいな、りっぱなきをもらって、
ヒデさんは わくわくした。
そのかおをみて、かわむらさんもわらった。

たくさんのきと、たくさんのおもいでをつんで、
はしって、はしって、はしって・・・
くるまは、みなとへとむかった。

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いえにもってかえったケヤキをみて、
ヒデさんは おもった。
「このきと、ほっかいどうのきと、
ひとつにむすんで みにつけたい。
むこうで であったひとたちと、
いつも つながっていられるように」

どうしたらいいのか、ヒデさんはかんがえた。

なにをつくったらいいのか、
くるひも、くるひも、かんがえた。

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そうして、このひもがうまれた。

とうほくでそだったケヤキのきと、
ほっかいどうでそだったミズナラのき。
とおくでうまれた2ほんの気が、
いっぽんのひもで、むすばれている。

「ゆいみさんが」は、
いのりをこめた、ねがいのひも。

ふたつならんだ、きのビーズ。
どうして いっしょに いるのか・・・

これは、
ほんとに、ほんとの おはなし。
とっぴんしゃん。


おしまい。


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