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読了しました。
大学を2年で中退後、15年間実家で引きこもり生活を送っていた野口雅史。だがある日、家を追い出される。母親から言い渡された先はシェアハウス。そして悪戦苦闘の日々が始まる……
今回は「#RTした人の小説を読みに行く」企画による読書です。
大学を2年で中退後、15年間実家で引きこもり生活を送っていた野口雅史。だがある日、家を追い出される。母親から言い渡された先はシェアハウス。
これからどうやって生きてゆけば良いのか、雅史は途方に暮れる。
自分はやればできると思っていた。
プライドだけは高く、だが現実に直面すると何もできない。
そんな雅史が、少々おせっかいなシェアハウスの面々と付き合いながら、自立へと踏み出す物語。
身につまされました。
雅史を突き放したようでいて、実はちゃんと生きてゆけるように手を尽くした母親。
雅史を迎えたシェアハウスの面々は、それぞれに事情があって、その人生経験から、それぞれのやり方で雅史に接したり、あるいは避けたりします。
それらが、雅史の自立へと悪戦苦闘する過程の中で、語られてゆきます。
雅史が母親に初めて電話するシーンではジンと来ました。
中盤、雅史が本気で仕事探しに挑むようになるまでは、うつうつとした気分で読み進めました。
雅史の不甲斐ない姿、その原因である学生時代の挫折が語られるからです。
それだけに、中盤以降、雅史が自立へと歩みを進めてゆく姿に感動してしまいました。
過去をふっきる切っ掛けになる号泣をもたらした原因の、ああいう展開には胸に手を当てて考えてしまいます。
ラストで、雅史が家族のもとに里帰りし、そしてまたシェハウスに戻るシーンは、余韻のある終わり方で良かったです。
とても面白かったです。
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