近くではツツジの植え込みのそばでハルジオンが咲き競っていて、まだ気分は春ですが。
ハルジオンのつぼみは下を向いてピンク色なのがとても愛らしく、
ハナムグリやテントウムシがいるとおしゃれなアクセサリーの様です。
虫屋のオグチさん曰く「僕はその反対ですね」と。虫が花のアクセサリーではなく
花が虫のアクセサリーだとか。虫屋にとってはやはり虫が主役ですよね!
![No241 No241](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/40/2c/345b59d3a8032cab7509369178b3a8a5.jpg)
★さて2008年発行の大泉学園町商店会 街あるきマップをご紹介します。
3キロ続く桜並木が有名な商店街なので、表紙も桜のイメージ。
中のイラストマップの面も桜の花や話題が満載です。
そのころを振り返ってみたいと思います。
![No2421 No2421](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/e0/12346e2f69f06b1ccbbc79160a48a8cd.jpg)
![No2422 No2422](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/20/18/a44e0cc7e141a6d9e64562e0dff5f0a6.jpg)
和菓子屋さんや洋菓子屋さん、呉服屋さんなど老舗が多い商店街です。
イラストマップを作るに当たり商店会長さんや大泉図書館、地元情報紙の編集長さんから
多くの情報を集めました。
![No243 No243](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/52/16/3baa7d1bee215858348f71920a1c75ad.jpg)
☆埼玉県との境と言われていた大きな二本松があった場所や
農園がないのにバス停の名は都民農園、三角屋根が印象的だった地元自慢の
大泉学園駅の駅舎、今はないのが残念。
地元の人にとっては懐かしい思い出を写真とともに載せたのは、小川商店会長の強い思いでした。
![No244 No244](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/15/a617b58ed7652d8fa81bb8387c3edd2a.jpg)
☆小川会長さんから「図書館に行って調べて」と言われて行ってみると、
館長さんや職員の方々の手で、練馬の歴史の古い本がいくつも集められていました。
わたしの今住む練馬は昔はこんなだったのかと思う面白い資料ばかり。
このエリア以外のところも思わず読んでしまいました。
![No245 No245](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7c/c2/d70855343c1bdf363c297bc8047c01d6.jpg)
☆その昔の練馬は今の板橋区だった。
大泉学園町あたりには加藤さん、土支田辺りには五十嵐さん、谷原には増島さん、
田柄には相原さんと大きな農家が点在していたこと。
作物も家によって作るものが違い、おぼえているのは増島さんではきゅうりを作らないこと。
![No246 No246](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/70/81/007ce7317d41409bd8e761f3e9d2c195.jpg)
☆石神井川や白子川の近く以外は水田が少なく、小麦畑が広がっていた。
お米の生産が少なくそのかわりに小麦でうどんやおまんじゅうが盛んに作られ、
「朝まんじゅう、昼うどん、夜は米の飯」の言葉が残っていること。
![No247 No247](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/03/6c/80b97bbdfe6389735dbc18ec6298eac5.jpg)
☆桜のトンネルと言われている桜並木、その時の桜の木は272本。
当時の区公園緑地課に問い合わせて聞いた数、今も同じでしょうか。
![No248 No248](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/14/ef/931398654392d75c26ae76f164eab7e6.jpg)
☆芥川賞作家の五味康祐さんの旧宅があった通りは「五味通り」と呼ばれていて、
この通りに都営大江戸線の駅ができると大変喜んでいた小川会長。
![No249 No249](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/01/85fd5e80c962fa0db1f2c70736c26c06.jpg)
☆市井の人々をやさしい目線で描いた作家、藤沢周平さんの旧宅が会った場所の前も
歩きました。近くのこぐれの森緑地は毎日の散歩道で、大きなヤマザクラがある。
☆桜の花の話題では、大泉北区民館前の桜は一番早く咲くこと。
大泉学園桜小学校前には濃いピンクのエドヒガン(江戸彼岸)が。
練馬福祉園の角にはごく淡い緑色のギョイコウ(御衣黄)が地元で話題。
☆大泉中央公園の前には動物注意のタヌキの道路標識あり。区内で唯一ともいわれている。
商店主から「洋菓子のナカタヤさんの前に早朝タヌキがいたことがある」と聞きました。
その大泉中央公園では小さなかわいい花のウワミズザクラが有名。
☆風致地区公園は商店会のさくら祭りやいちょう祭りの会場になる広場。
イベント開催中に雷が落ち、商店会の人たちがこの桜の木のおかげで助かったというご神木のヒマラヤ杉が。
こんなエピソードもあったんですね。
☆桜にちなんだお菓子やお酒などお土産にしたいものいろいろ。
興味深い歴史や知らなかった楽しいこといろいろの学園町通り!
この仕事で私はずいぶんと練馬通になりました。
小川会長さんとのやりとりで印象に残ったことは朝まんじゅう。
この商店街の和菓子屋さんや石神井町のお店でも朝まんじゅうを売っていて、
JAのお祭りでも朝まんじゅうは目玉商品。昔からこの辺りではその家々の朝まんじゅうがあったそうです。
で、朝まんじゅうの話を切り出したら、
「子どもの頃、農家では毎日毎日朝はまんじゅうだった。」とあまり愉快そうではない会長さん。
地元出身でもなくその時代も知らない私は その昔を想像してみました。
最初の打ち合わせから3カ月、何度もの打ち合わせや校正を経てイラストマップが出来上がりました。
直後にあるお店の電話番号の間違いがわかり、商店会でシールを作って会長さんが3日徹夜で貼ったのでした。
何ともパワーのある会長さんでした。
2008年前後は手描きのイラストが重宝されたころだったのでしょう。
きたまち商店街のイラストマップから、大泉学園町商店会、石神商栄会、石神井公園いきものマップ
その他、人とのつながりで仕事が続きました。
◇今、春のコアオハナムグリと、夏のカマキリの絵を描きたくて、
提供してくださった蝶屋のオグチさんの写真を参考に、構想を練っています。