『神秘の法』感想:『まどかマギカ』に興行収入で勝つだけはある面白さだった(迫真)
さめたパスタとぬるいコーラさんより抜粋。
(注)、一般の方の映画感想です。
本作は『仏陀再誕』に比べるとアニメーションの野暮ったい感じが無く
なっていて、ソツのない内容となっている。特にCG表現の進歩は目覚
しいもので、本作にはCGで描かれたシェンロンみたいな悪龍と、
キングギドラみたいな味方(ヤマタノオロチ)が出てくるのだが、これらは
非常に迫力がある。特にヤマタノオロチが雲のような質感から金色の
キングギドラに変身する場面などはかなり凝っていて見応えがあった。
それだけに、終盤で突如PS1を彷彿とさせるレベルのCGが頻出する
パートはインパクト絶大だった。
略
他にも桜が咲き乱れる丘の上で脈絡なく女神が歌を歌い出す場面では
『ゲド戦記』の「テルーの歌」を彷彿とさせていたし、主人公が魔法の
ステッキを振り回して戦う場面などでは同時期公開の
『劇場版まどかマギカ』に対する明確なライバル意識を感じた。
こうしたジブリ超えや社会現象化を狙う志の高さが、結果として
興行収入などにも現れているのかもしれない。
1位 アウトレイジ ビヨンド
2位 踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望
3位 ツナグ
4位 神秘の法 The Mystical Laws
5位 バイオハザード? リトリビューション
6位 ロラックスおじさんの秘密の種
7位 劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 前編 始まりの物語
8位 ボーン・レガシー
9位 新しい靴を買わなくちゃ
10位 ハンガー・ゲーム
4位は『神秘の法 The Mystical Laws』。全国208スクリーンで公開され、
土日成績は動員12万4423人、興収1億5925万8000円。祝日を含む
オープニング3日間成績は動員17万6916人、興収2億2617万6900円。
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突然この女神が歌い出す。
ちなみにキングギドラを操る力を持っているのもこのひと。
最後は魔法のステッキで戦う。
ほかにも宇宙人の母星の描写がやたらSFチックだったり、中国軍の侵略が
ギアスっぽかったり、ライバルキャラがガンダムっぽく仮面をしていたり、
主人公が覚醒するシーンで光の巨人が出てきたり・・・見所は尽きない。
SFちっく。
ギアスっぽい。上が『神秘の法』、下が『ギアス』。
仮面の敵。ちなみに現在僕のiPad待ち受けはコイツになってます。
完 全 に 一 致
個人的に唯一不満だったのは、地球破壊ミサイルの発射シーンが描かれ
なかった点だ。途中、CGで描かれた敵空軍の戦闘機が『王立宇宙軍』っぽい
墜落のしかたをしたので、自分としてはミサイルの発射シーンが
大スペクタクルとして描かれるはずと、淡い期待を寄せてしまったのだ。
ミサイルのデザインが無断に凝っていて格好良かったのも、結果的に
発射シーンの不在による肩透かし感の増大に繋がってしまっていて残念だった。
CGと言えば、本作のカーチェイスシーンを思い出した。
あのシークエンスは車のCGのデキも上々だったし、とても良くできていた。
『ファイナル・ジャッジメント』の牧歌的なカーチェイスもあれはあれで
味わい深かったが、スピード感ではこちらが頭ひとつふたつ抜けていた。
というわけで、平凡な日常に飽き飽きしている人に是非おすすめしたい一作である。
近隣国の脅威に警鐘を鳴らしまくるという主題は
『ファイナル・ジャッジメント』と共通するが、絵的には怪獣や宇宙人や
神々などが出てきている分、格段にスケールアップしている。
舞台も日本や中国にとどまらず、どこのスペースオペラだよと言いたく
なるような惑星や宇宙船などが出てくるので、そんじょそこらの
アニメ映画では味わえない満足感が得られること請け合いだ。
観ていてこれほどテンションが上がる作品はそうそう無いと断言できる。
これにて『ファイナル・ジャッジメント』に端を発する
「近未来予言映画」シリーズは一旦終了となるようだが、次回作が
公開されるのはまた数年後となるのだろうか。
私的には次のアニメ映画に是非、大川宏洋の再登板を期待したいのだが。
http://d.hatena.ne.jp/samepa/20121011/1349950497
転載、させていただいた記事です
辛口コメントも、ありますが、たくさんのアニメ作品と、
見比べて、これだけ評価を、くださっているので、
自信を持っていいのではないでしょうか。
指摘されてるところも、そういう見方もあるのか・・・と
もう一度、見直してみたい部分です。
私は、知らない事のほうが多く、大変参考になりました。