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石ころ

友 (2)


電話が鳴った。
「今日はすごくお天気が良くて、気分がいいから、これから行こうかと思って・・お昼から、お家にいらっしゃる?」
「はい、はい。いらっしゃる。いらっしゃる」私は、はしゃいで答える。

待ちこがれた友の車を迎えてドアを開けつつ
「本当にお久しぶり、うちの家は遠かったね。」
「でも、何時も会っているような気持ち・・そうでなかったら、もっと早く来ていたわ」
確かにそうだ。長い間会っていないような空白は全くない。

何を特別にするわけでもなく、ただ、とりとめもなくおしゃべりを楽しむ。元気そうな彼女の笑顔がすごく嬉しい、あまり綺麗なので写真を撮ろうと誘ってシャッターを切った。ズームにしたのが失敗なのか、ちょっと肉眼で見た通りじゃない。
「駄目だね」二人でがっかり、なにしろこのカメラマンは、超未熟。シャッターを十数回しか切って居ないからなぁ・・。 彼女の今の美しさを撮ろうなんて無謀だった。

私の書いた「友」のブログを見て涙を流し「泣くとすっきりするね。」と笑い合う。息子の近況を話し合い、安心なことも、気がかりなことなども話す。私は、息子の結婚のこと、彼女は息子さんの会社のことなど・・。

「障害を持った子を育てて来て、今では、よく私に来てくれたと思う、私で良かったのかと申し訳なく思う」
彼女が、どんなに全力投球で育てて来られたかを、私は良く知っている。今では大学を卒業されて立派に自立して居られる。

「子育て中は、どんなに楽しくやっていると口では言っていても、今から思うとずいぶん頑張ってた。それが取れた時、私の体に隙が出来たのかな・・そこに病気に入られたのかな・・・」
彼女はやっかいな病気と共存中。でも、何と穏やかに居られることかと、私は尊敬している。

「でも、頑張りが取れた時、主人ととても近くなれた。今では何時も側で、気遣って助けてくれるのが嬉しいし幸せだと思う。主人がね、私を幸せだというのよ、沢山、良い助けた在るからって」
「良いなあ。心がとっても健康ね。」私は彼女と話していて、そんなことを思っていた。クリスチャンじゃない彼女に、少しだけどイエス様の十字架と、永遠のいのちのことを話せた。
「また、聞かせてもらいに来るね。」と帰って行かれた。心の底から「良い時間をありがとう」と見送った。

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