石ころ

使徒の働き⑳ ((使徒12章)

 

 そのころ、ヘロデ王は、教会の中のある人々を苦しめようとして、その手を伸ばし、
ヨハネの兄弟ヤコブを剣で殺した。
それがユダヤ人の気に入ったのを見て、次にはペテロをも捕らえにかかった。それは、種なしパンの祝いの時期であった。(1~3)

 

ヤコブは殉教者の先駆けとして召された。聖書には使徒の殉教が記されていない中で、ヤコブの死は特別である。
世での日数が長くても短くても、それが神のご計画の成就によるなら、それは世の重荷から解かれる時であって、キリスト者の平安は此処にある。また日々の命の重さも此処にある。

 

たまわった命をみこころのままに用いて、主の懐にゴールインするとはなんと完璧で完全な命であろう。ヤコブはキリストの祝福の中で使命を全うしたのだ。

 

旧約の預言者、バプテスマのヨハネ、また、ヤコブに続く使徒たちや、多くの殉教のキリスト者たちは、天に向かって敷かれたバージンロードをキリストと共に歩むようにして、選ばれた者のための道を通って永遠の勝利を得た。

 

 ヘロデはペテロを捕らえて牢に入れ、四人一組の兵士四組に引き渡して監視させた。それは、過越の祭りの後に、民の前に引き出す考えであったからである。(4)

 

雀の一羽でさえも、神に知られずに死ぬことはないのだ。
まして、神の子とされたキリスト者が、たといどんな時代になろうとも、その命がサタンや世の権力者の思いのままになることはない。
彼らの最高の栄誉は、「生きることはキリスト、死ぬこともまた益」なのである。

 

ところでヘロデが彼を引き出そうとしていた日の前夜、ペテロは二本の鎖につながれてふたりの兵士の間で寝ており、戸口には番兵たちが牢を監視していた。
すると突然、主の御使いが現れ、光が牢を照らした。御使いはペテロのわき腹をたたいて彼を起こし、「急いで立ち上がりなさい」と言った。すると、鎖が彼の手から落ちた。(6~7)

 

何万人が取り囲んでいても、キリストのうちに在る者には、常に天に脱出の道が開かれている。それは無実の獄屋に囚われている時だけではなく、病んでいても、肢体の不自由の中に在っても、人の言葉に責められていている時でも同じである。みことばにはいつも脱出の道が記されているのだ。

 

そして御使いが、「帯を締めて、くつをはきなさい」と言うので、彼はそのとおりにした。すると、「上着を着て、私について来なさい」と言った。
そこで、外に出て、御使いについて行った。彼には御使いのしている事が現実の事だとはわからず、幻を見ているのだと思われた。(8~9)

 

ふふふ・・ペテロは夢うつつで幼子のようである。それにしても、これだけ身の自由を奪われて、明日は殺されるというのに、ここまで熟睡できるとは・・、これこそ、彼が如何に主に安息しているかということであり、その信頼によって、主は彼のうちに自由に働かれるのである。

 

世にはあらゆる困難が次から次へと起こる。これからの世はいよいよ悪くなる一方である。キリストの平安に居ないなら、誰であれ時代に翻弄されて、あらゆる脅しによって、鼻ずら引き回されつつ命をすり減らすことになる。

 

みことばだけが、正気を保って生きるために拠って立つべき基礎である。そんな世の様子を、私たちが望もうと望まなかろうと、目の前に見るようになる。
世にみことばの存在を現わし続けることこそ、みこころに叶って、今日の命の完全燃焼となる。

 

神は愛であり、御子を通してすべての救いの備えを完成していてくださる。私たちはみことばを通して、飢え渇く霊魂に天を指し示し、脱出の道を知らせる者である。

 

彼らが、第一、第二の衛所を通り、町に通じる鉄の門まで来ると、門がひとりでに開いた。そこで、彼らは外に出て、ある通りを進んで行くと、御使いは、たちまち彼を離れた。
そのとき、ペテロは我に返って言った。「今、確かにわかった。主は御使いを遣わして、ヘロデの手から、また、ユダヤ人たちが待ち構えていたすべての災いから、私を救い出してくださったのだ。」(10~11)

 

それゆえ艱難を恐れることは無い。御使いが伴う時、すべての障害物は取り去られる。

恐怖が過ぎ去った後に我に返るのなら、恐ろしさに震えることさえない。ただ、心配していてくださる主のご愛を経験して震え、賛美と感謝が増して行くのである。


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