家を突貫工事で建てていたので、夜食にお寿司やさんから出前を取って食べて貰ったことが幾度かあった。あそこのお寿司はシャリが多くて満腹になったなぁ。その近くにはプラモデルのお店があって、次男は日参していた。その隣には和菓子などのお店があって、季節毎にショーケースに違う和菓子が並んだ。水ようかん、小麦餅、鮎、およね・・私はもっちりとしたおよねが好きで見つけると必ず買った。
店の前で冬はあんまんを蒸していた。湯気のこもったガラスケース。ある日、次男を連れて聾学校から帰ってきたら、長男が買って炊飯器に入れてくれていた。
私はなにもして上げられなかったのに・・と、今は胸が痛む思い出だけれど、その時はあっという間に空きっ腹に入ってしまったのだろう・・。
引き出しがなぜかきちんと閉まらなくて、抜き出して調べてみたら奥の方に、小さな小さな紙片が丸くなって入っていた。広げてみるとそのお店のお楽しみ券だった。今でいうポイント、胸がきゅっと痛んで、広げたその紙切れをどうしようかとしばらく見ていた。
魚屋さんには季節によっていろんな魚が並んでいた。
でもある時、スーパーが来るという話を聞いて私は喜んでいた。もっと鮮度の良いものが、もっと安くで、もっと豊富にいろいろと並ぶのだろうと思っていたから。
でも、今のスーパーには一年中決まり切った魚ばかり・・、ほとんど同じ種類の刺身が一年中、一番広いスペースを陣取って並んでいる。
チラシを見ていつもがっかりしてしまう、一年中同じものばかり宛われている。もう、あまり選ぶ中身はなくなったように見える。こんなはずではなかったのに・・。もっと、もっとという私たちの中のどん欲によって、多彩なあの商店街は消えていったのだろうか・・。
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