石ころ

晩秋の今日

 

風が冷たくて、「ウインドブレーカーを着てきて良かった」と、手を袖の中に隠して歩き始めた。それでも、今日は昨日よりは大股でさっさと歩ける。足が完全に治ってとても嬉しい。

 畑には白菜や大根、菜っぱ類が青々と元気。桜の小枝を見上げて芽がふくらんでいるかなと探してみる。銀色の枯れススキの間にまだ咲き残っている百日草が二本。道端にドングリがころころころころ・・いっぱい落ちている。

 去年、おばあさんがこの辺でムカゴを拾って居るのを見たなあ・・と足を止めて見回したけれど見つけられなかった。もう、遅いのかも知れない。私はムカゴに無関心だったけれど、今年は料理法を聞いていたので「食べてみようかなあ・・」とちょっとそんな気になったんだけど・・。主人に頼むとすぐに取ってきてくれるけれど、今まで取ってきても料理をしなかったから、もう持って帰らなくなっていた。

 先日、蛇が車にひかれているのを見た場所で、反対側のほうを歩きながら探してみるけれどもう無い。何しろ11月に蛇を見るのはとても珍しいことだから、あのときは恐さ半分、不思議さ半分で足を止めてじっと見てしまった。

 夜、主人に話したら、「11月に見たことはないなあ」と珍しがっていた。「しっぽが長かったよ。」と話すと「それならハビ(まむし)やないなあ。」なんて話したけれど、蛇のしっぽなんてどこからがしっぽなのかどうしてわかるのかと、自分で言っておきながらおかしく思い出して歩いた。

 折り返し近くまで来るとウインドブレーカーが暑苦しくなってきて、前を開けて袖から手を出した。ひんやりした風が気持ちいい。
青い空をバックにして、三角山は錦をまとって、煉瓦色、オレンジ色に、黄色に茶色に緑色。

 帰りに畑によって、白菜を一株主人に引いてもらって夕食の準備に持って帰る。「少しは農薬をやったらどう?」と説得をするが主人は聞かない。食べられる部分が三分の一くらいしかないし、あまりにも見栄えが悪い。息子はこれを見たらたぶん食べないだろう。彼は農薬よりも虫が嫌いだと言っていた。

 主人がどんなに一生懸命に虫を取っているかは、聞いているからわかっているけれどとても追いつかない。
見てくれだけなら何処ででも、もっと立派な野菜が安くで売られている。この白菜は本当にとても安全で愛ある貴重品、これが本当の贅沢なのだけど、そんなことはわかるけれど、それにしても畑の作り方も自己流で下手くそ。私は自分では何もできなのに、批判することだけはいくらでもできる困り者。感謝がないなあ・・・。

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コメント一覧

石ころ
かずさんのコメントを主人に話すと、我が意を得たり!と大変喜ぶと思うのですが、正直ちょっとためらっています。

主人の親しい、お百姓の先生方も消毒の方法をあれこれと説得してくれているようですが、まったく聞き入れる様子はなく、中には半強制的に消毒をして行く人も居て、それもちょっとね。見るだけでイライラするのでしょうね。アハハハハ・・。

私も、主人の野菜を大切に食べる事にしていますが、実は主人はあまり野菜が好きではないので、「あんたが作った白菜やで」と、食卓でいちいちその食べ物の責任は何処にあるのかを伝えると、「ああ、あれか」と食べるようになりました。それは野菜作りをするようになってくれた一番の収穫です。
かず
うちの母もご主人と同じです。
実家で母が作る野菜を貰うのは、嬉しいけど、かなりの気合が要ります。
何よりも虫が苦手な私は、毎回悪戦苦闘して・・、
その姿は、人にはお見せ出来ないくらい。
なので、息子さんのお気持ち、とてもわかります。
それでも、きっと市場では、売り物にならない見栄えの悪いこの野菜たちですが、これ以上に安全で、愛に満ちた物は、他にはないですね。
そう思うので、母の野菜は、決して腐らせないように、残さないように、大事に大事に、頂いています。
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