石ころ

遠藤周作の遺作「深い河」を辿る 

 

教えて頂いて録画して見たが聞き流せないことが多くてあって、私の経験しているキリスト信仰を書こうと思った。

 

そこには「天地創造の神」が語られなかった。また、「神の義」もまったく語られなかった。その土台がないままに、宗教心の模索としてキリスト教が用いられただけと感じた。それゆえ結論として、紹介していた人の言葉だけれど、宗教は未完成と締めくくられた。

 

真の神は天地創造の神であり、神の愛は、神がご自分のかたちに創造された人を愛する愛である。神は、ひとり子であるイエス・キリストの十字架のあがないによって、罪ある者を聖とし、義としてあがないを完了された。

 

神は永遠に至る救いを完了してくださったのだ。十字架は救いの完成であり、その事実を受け入れたキリスト者には、何も付け加えるものなく救いが完成されているのである。

 

本では「神」という言葉を「玉ねぎ」と言い換えて、信仰は信頼して食べないとわからない、「オニオンスープは美味しい」と表現されている箇所が話されていたたが、まさにこれが福音であると同意していた。
キリストが完成してくださったプレゼントは、救いの喜びであり、平安であり、決して失望に終わることのない永遠への希望である。

 

神はすべての被造物の造り主であり、「オニオンスープの美味しさ」は、イスラエル人でも、西洋人でも、日本人でもまったく同じであり、救われた者は国籍も血筋も関係なく、能力も貴賤も関係なく一つの神の家族となる。聖書を読めば書いてあること。

 

十字架のキリストは、苦難を負った女神像や、人間の苦行と重ねるものではない。見かけは同じように見えようとも、キリストが十字架で負われたのは、神の義のゆえに支払われたものであり、イザヤ53章のキリストの御姿は義の完成に至る御姿である。それはキリストのご自身が、人に完成された救いによって満足されたのである。

 

彼には見るべき姿も輝きもなく、私たちが慕うような見栄えもない。
彼は蔑まれ、人々からのけ者にされ、悲しみの人で、病を知っていた。人が顔を背けるほど蔑まれ、私たちも彼を尊ばなかった。


まことに、彼は私たちの病を負い、私たちの痛みを担った。それなのに、私たちは思った。神に罰せられ、打たれ、苦しめられたのだと。


しかし、彼は私たちの背きのために刺され、私たちの咎のために砕かれたのだ。彼への懲らしめが私たちに平安をもたらし、その打ち傷のゆえに、私たちは癒やされた。(イザヤ53:2~5)

 

十字架のキリストの姿は、「人間の生きる苦闘を共に味わっている姿」というようなものとは違う。そのように、人が善行を行って自己憐憫に浸るような感情の入り込む物語ではない。

 

その十字架の死は神の義を完成するためであり、キリストは墓から蘇られて今、私たちのうちに生きて働かれてあり、キリスト者は共に生きる日々を味わっていて、天にも昇るほどの美味しい日々に在るのである。

 

罪の呪いから癒やされて天の祝福を受けた者が、何処へ何を探しに行く必要があるだろう。
十字架は、人にはあり得ないほどのお目出度い恵みであって、キリストを信じた時、神の約束の中で永遠のハッピーエンドに到着しているのだ。

 

仮にもキリスト信仰を掲げるなら、天地創造の神、神の義、十字架の死とよみがえり、今、キリスト者の中に生きておられる事実が、書かれてないことは理解できないことである。また、解説の中ででも取り上げて語って欲しかった。

 

 

                        


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コメント一覧

ムベ
デ某さんコメント感謝します。
なが~くなってしまったので、今日のブロブで見てください。
すみません。
デ某
拙ブログにも記したことですが、
信仰とは「知ることではなく生きること」と…。
聖書を知らず(読まず)番組を視る者の心にとどく言葉として
井上神父さんのその言葉は深く心にとどきました。

文学とキリスト教。
私は「深い河」に俗物性を感じ「純文学ではない」と…。
それは傲慢すぎる感想であったと 愧じるところがありました。

遠藤周作氏は 若い頃 フランスに留学し寄宿舎のような所に住み
トイレに入っていた時 偶々入ってきたフランスの青年二人が
「黄色人種が便器を使うから便器が黄色くなる」
と話すのを聞いた若き日の遠藤周作氏の心の痛みを思いました。
「日本には日本にふさわしいキリスト教がなければならない」と
そのことで井上神父と意気投合し「風の家」の活動を始めます。

かつてバルト三国を旅したとき 黒い肌のマリア像を見ました。
信者も 信者ではない者も 言葉は異なり 肌の色も異なります。
「教え」は一つでも 教えを受ける者は多様です。
私 信仰に関してはひと際!知識に乏しく心寒い限りですが…。
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