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石ころ

「ああ 恐かった!」

すっきりとした秋晴れ、朝は羊さんの雲が沢山だったのに、今はもう二つだけ・・ぽっかりと穏やかに浮かんでいる。
頭上ではパカッと開いた栗のイガから、今にも実がこぼれ落ちてきそう・・。稲刈りの終わった田圃では、キジバトがのんびりとこぼれた籾をつついている。
野に咲き残りの紫苑や百日草、真っ赤な鶏頭の花、コスモスたちが乱れ咲いて、ススキの穂はキラリと光る。

栗林の横を通り過ぎようとしたとき、ガサガサ、ドスン ドスドスと地響きのような音がして、視野の端にチラッと何かが見えた。
「一体、何?何が居るの?確かに何かすごい音がした!」
茂みがのぞき込めるところまで回り込み、藪の中を覗き込んでいると「ブウッブルル」と恐ろしいうなり声が・・

鈍い私にもやっと事態の切羽詰まっていることが分かった。「イノシシだ!威嚇されている、襲われる。」出来るだけ静かに、「イエスさま」と心で呼びつつ、まだうなっている声からそっとその場を離れた。「ああ、恐かった!」

夕食の時、主人に
「どう思う、真昼に車さえ通るあんな所にイノシシが居ると思うか?夜行性のはずやろう、信じられへん・・完全に人間がなめられてるって、後で腹が立ったよ。」
主人曰く「女やって分かっていたんやろう。そうでないと逃げるはずや」
「へえー、私を女って思ったのか!それはすごいことや。イノシシだけが女性扱いしてくれたんや」
「チマタ(地名)のイノシシや優しいんや、感謝せえ。」
二人で爆笑した。

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コメント一覧

石ころ
大丈夫です。
そのとおりに受け取っていました。

私もしょっちゅう冷や汗をかいています。
石ころ
雰囲気って恐いですねぇ・・気をつけないと・・(主人談たぶん・・)


>人間と接することで、獣が人間を襲うようになる。これは人間の罪が、自然を本来の姿から狂わせてしまっている姿なのですね。

そうなんですね。罪が感染するのでしょうか・・
meek
自分の書いたコメントを後で自分で読むとわかりにくいですね。

いいな~と書いたのは、あんな奥さんがいて、いいな~という意味です。遠くない、と書いたのは、ママから遠くないと思います、ろいう意味です。
meek
>天才バカボンのママの優しさが

そ~ですよね~。子供心に内心、バカボンのパパはい~な~と感じたことがありました。でもムベさんは遠くない、そういう雰囲気があると思います。

人間と接することで、獣が人間を襲うようになる。これは人間の罪が、自然を本来の姿から狂わせてしまっている姿なのですね。

>こっそりと獣たちを処分したという話を聞きき、やむを得ないと思いました。

確かにそうですよね。実際に怪我をしたり、下手をすると命もあぶないし、農家の方にとっても深刻なことですよね。
石ころ
私は天才バカボンのママの優しさが、妻のお手本のように思えて憧れていました。
憧れるのは自分がそれからとても遠いからですが・・。

相棒が年を取って、だんだん記憶が怪しくなって、同じ事を繰り返し聞かれたりすると、あのママをふっと思い出します。

聖書よりもわかりやすいもので・・アハハ・・
私は、自分のダジャレで自分自身が一番笑っています。


この狂っている自然に本当に怒っています。テレビのコメントにもときどき怒り狂っています。
だって彼らは何も体験していないで、口先で愛するからです。

こっそりと獣たちを処分したという話を聞きき、やむを得ないと思いました。

この今の世の中の明るみに真実はなく、偽りだらけ、たてまえだけですから、事実は闇に潜りました。


meek
なるほどです~。う~ん、深いですね~。実に深い。天才バカボンの中に、世界のどの哲学者よりも深いメッセージが隠されているように、深いです。「やさしさとは、何か??」僕はどちらかというと天然○ケで生真面目な性格でして、うまくユーモアがでてきません。たまに、意識してユーモアをしようとするとすべって、周囲を凍りつかせてしまいます。

金沢ではとうとう民家にまで熊がでたそうです。大変な時代になってしまった、と思わされます。

でも、「地を従えよ、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地を這うすべてのものを支配せよ。」という創造主の命令は、アダムが失敗してしまったけど、キリストにおいて成就されると信じますし、この命令は、本当のやさしさと愛による支配である、と信じます。御国がきますように、御心が天になるように、地になりますように、祈ります。
石ころ
meekさん感謝します
チマタのイノシシの優しさは、私を女と認めてくれたことです。
アハハハ・・
でも、こう言いつつも、我が家では「女」は私一人だったので、けっこうフルに利用して来た感はあります。

本当に、夜行性と棲み分けされているはずのものが、真っ昼間人間を襲うなんて・・、
怪しげなやさしさという呪縛によって、人が支配出来なくなってしまった結果ではないかと思います。

イノシシ、鹿、アライグマ、猿などによって、畑はずいぶん荒らされて、人が檻の中で作物を作る時代です。
なんか変です。



meek
遅コメント失礼いたします。
ご無事でなによりです。怖かったでしょうねぇ。

チマタのイノシシや優しいんですね~。きっとチマタの男性がやさしいからでしょうかね~^^)

ところが神戸のイノシシは優しくないようで、先月から男性も女性も襲われ、かみつかれたり、リュックを奪われたり体当たりされたりしているようです。

原因は誰かがイノシシに餌をやっていたからだと考えられているようです。

本来人間を怖がるはずのイノシシが餌をもらうことで人間は怖くない、と学習してしまうようです。しかも夜行性にも関わらず、昼間に活動し、餌をくれないことがわかると人間を攻撃してリュックから餌を奪うことまで覚えてしまったようです。

神戸のイノシシは完全に人間をなめているようです。やさしくない。もしかしたら、神戸の男性がやさしくないのかも?????

チマタのイノシシがやさしさを奪われませんように願います。そして、「狼は子羊とともに宿り、ひょうは子やぎとともに伏し、子牛、若獅子、肥えた家畜が共にいて、小さい子どもがこれを追っていく。雌牛と熊とは共に草を食べ、その子らは共に伏し、獅子も牛のようにわらを食う。乳飲み子はコブラの穴の上で戯れ、乳離れした子はまむしの子に手を伸べる。わたしの聖なる山のどこにおいても、これらは害を加えず、そこなわない。主を知ることが、海をおおう水のように、地を満たすからである。イザヤ11:6~9」を思います。
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