ヒルネボウ

笑ってもいいかなあ? 笑うしかないとも。
本ブログは、一部の人にとって、愉快な表現が含まれています。

回文 ~伝統

2023-01-31 00:25:30 | ジョーク

    回文

     ~伝統

七倍旨い マウイ・バナナ

(ななばいうまい まういばなな)

伝統 尊んで

(でんとう とうとんで)

着せ方聞いて来て 生きた化石

(きせかたきいてきて いきたかせき)

見積もりも 罪

(みつもりも つみ)

(終)


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夏目漱石を読むという虚栄 6430

2023-01-29 16:15:19 | 評論

   夏目漱石を読むという虚栄

6000 『それから』から『道草』まで

6400 どこへも行けない『行人』

6430 「露骨に云う事」

6431 「義侠(ぎきょう)心(しん)」

 

「略奪婚の先に幸せはあるのか?」(新潮文庫版『門』裏表紙)の「略奪婚」は誤用だろう。ちなみに、平成の俗語では、女が既婚の男に離婚させて自分と再婚させることらしい。

 

<その他多くの慣行が、想像力にとむ著述家によって掠奪婚の残存とみなされてきた。たとえば、花嫁を抱き上げて玄関の敷居をまたぐこと、花嫁にヴェールをかけること、結婚式のときに指輪をはめること、旅にでかける新郎新婦めがけて靴を投げること、舅姑に対する〔夫の〕回避(アポイダンス)、あるいはまたハネムーンの間「新郎が自分の花嫁を彼女の親族や友人から隔離しつづける」ということ――である。

(E・A・ウェスターマーク『人類婚姻史』「第五章 掠奪婚」)>

 

私は「想像力にとむ」人々の拵えた物語を探しているところだ。実証不要。

 

<「平岡、僕は君より前から三千代さんを愛していたのだよ」

平岡は茫然(ぼうぜん)として、代助の苦痛の色を眺めた。

「その時の僕は、今の僕ではなかった。君から話を聞いた時、僕の未来を犠牲にしても、君の望みを叶(かな)えるのが、友達の本分だと思った。それが悪かった。今位頭が熟していれば、まだ考え様があったのだが、惜しい事に若かったものだから、余りに自然を軽蔑(けいべつ)し過ぎた。僕はあの時の事を思っては、非常な後悔の念に襲われている。自分の為ばかりじゃない。実際君の為に後悔している。僕が君に対して真(しん)に済まないと思うのは、今度の事件より寧ろあの時僕がなまじいにやり遂げた義侠(ぎきょう)心(しん)だ。君、どうぞ勘弁してくれ。僕はこの通り自然に復讎(かたき)を取られて、君の前に手を突いて詫(あや)まっている」

(夏目漱石『それから』十六)>

 

どっちが「前」か、誰にわかろう。

「苦痛の色」は意味不明。

 「未来を犠牲に」は意味不明。

「それ」の指す言葉はない。

「頭が熟して」は意味不明。

「若かった」というが、「三年前(ぜん)」(『それから』十六)だ。〈気が「若かった」〉の略か。

「義侠(ぎきょう)心(しん)」は男色文化の美徳。「男伊達」(『日本国語大辞典』「義侠」)だ。「世間体」(下四十八)や「明治の精神」などの類語だろう。騎士道精神とは異なる。

「自然」は意味不明。真意は〈被愛妄想的気分〉か。

「宿仲間」では嫁候補を共有する「義侠(ぎきょう)心(しん)」の風習があった。いや、そうした妄想を二郎は抱いていて、しかし、それを明瞭に自覚することができなかったのではないか。

二郎は、二人の女が欲しかった。「あの女」は「母」の「若い影」のような女で、「看護婦」は母性的かもしれない女だ。前者は静に相当し、後者は静の母に相当する。Sは「宿仲間」に仕立てるためにKを下宿に連れ込んだ。その真相を語り手Sは隠蔽している。

 

 

 

6000 『それから』から『道草』まで

6400 どこへも行けない『行人』

6430 「露骨に云う事」

6432 「色情狂」

 

三沢は「精神に異状がある」(「友達」三十三)という女性について語る。

 

<「君に惚(ほ)れたのかな」と自分は三沢に聞きたくなった。

「それがさ。病人の事だから恋愛なんだか病気なんだか、誰にも解(わか)る筈(はず)がないさ」と三沢は答えた。

「色情狂っていうのは、そんなもんじゃないのかな」と自分は又三沢に聞いた。三沢は厭(いや)な顔をした。

「色情狂と云(ママ)うのは、誰にでも枝垂(しなだ)れ懸るんじゃないか。その娘さんはただ僕を玄関まで送って出て来て、早く帰って来て頂戴ねと云うだけなんだから違うよ」

「そうか」

自分のこの時の返事は全く光沢(つや)がなさ過ぎた。

「僕は病気でも何でも構わないから、その娘さんに思われたいのだ。少く(ママ)とも僕の方ではそう解釈していたいのだ」と三沢は自分を見詰めて云った。

(夏目漱石『行人』「友達」三十三)>

 

「色情狂」は意味不明。

「解釈して」は意味不明。

 

<性愛行動には、年齢、性別、時代、地域による個人差があり、正常・異常の区別は困難な場合がある。時には犯罪と関係することがある。

(『百科事典マイペディア』「異常性欲」)>

 

三沢は自分の被愛願望を満たせるような「解釈」をしたいのだろう。ちなみに、〈被愛妄想〉は「色情狂と訳されたこともある」(『ブリタニカ』「被愛妄想」)という。

 

「あの女の顔がね、実はその娘さんに好く似ているんだよ」

三沢の口元には解ったろうと云(ママ)う一種の微笑が見えた。

(『行人』「友達」三十三)

 

こうして「性の争い」は終止符を打つ。不可解。私の読解力では、どうにもならない。

三沢は二郎に「嫉妬(しっと)」をしていなかったのか。三沢が「嫉妬(しっと)」をしないのなら、二郎も「嫉妬(しっと)」をしないのか。「看護婦」に対する二郎の「興味」は演技だったのか。

 

<自分は「あの女」の為に、又「その娘さん」の為に三沢の手を固く握った。

(『行人』「友達」三十三)>

 

何の話か、全然、わからない。二つの「為に」が意味不明。

 

 

 

 

 

6000 『それから』から『道草』まで

6400 どこへも行けない『行人』

6430 「露骨に云う事」

6433 「物を偸(ぬす)まない巾着(きんちゃく)切(きり)」

 

三沢に関する話は不意に終わる。彼が被愛願望を吐露したからか。

 

<彼の正義感は、葉隠四誓願の一つであり、そのまま校訓の一つともなっていた「大慈悲」の精神と結びついていて、彼をして、半ば無意識のうちに「愛せられる喜び」から「愛する喜び」へと、その求める心を転ぜしめていた。

(下村湖人『次郎物語』第三部「一運命の波」)>

 

「彼」は次郎。次郎が「半ば」意識したのは、彼の不幸が「半ば」だったからだろう。

 

<幼稚な愛は「愛されているから愛する」という原則にしたがう。成熟した愛は「愛するから愛される」という原則にしたがう。未成熟の愛は「あなたが必要だから、あなたを愛する」と言い、成熟した愛は「あなたを愛しているから、あなたが必要だ」と言う。

(エーリッヒ・フロム『愛するということ』「第2章 愛の理論」)>

 

被愛願望は、被愛妄想と被害妄想の混交だ。

 

<おれは物を偸(ぬす)まない巾着(きんちゃく)切(きり)みたようなものだ、私はこう考えて、自分が厭になる事さえあったのです。

(夏目漱石『こころ』「下 先生と遺書」十二)>

 

「物を偸(ぬす)まない」の含意は〈愛を奪う〉だ。盗みは「罪悪」だから「恋は罪悪」だろう。

 

<彼は自分にたよるものを要求していた。自分を信じ、自分を賛美するものを要求していた。そして今や、杉子自身にその役をしてもらいたくなった。杉子は彼のすることを絶対に信じてくれなければならなかった。世界で野島程偉(えら)いものはないと杉子に思ってもらいたかった。彼の仕事を理解し、賛美し、彼のうちにある傲慢(ごうまん)な血をそのままぶちまけてもたじろがず、かえって一緒(いっしょ)によろこべる人間でなければならなかった。

(武者小路実篤『友情』上篇五)>

 

「傲慢(ごうまん)な血」は意味不明。

 

<あなたを差し向ける私はベアトリーチェ。

戻りたいと強く願っているあの場所から降りてきました。

愛こそが私を動かし、話をさせるのです。

(ダンテ・アリギエリ『神曲 地獄篇』第二歌)>

 

野島は、杉子をベアトリーチェに仕立てようとしたらしい。

(6430終)


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ネンゴロ 1970

2023-01-28 22:52:15 | 学習

   ネンゴロ

1970 千九百七十年の今日は、万博。(万国博覧会、大阪で開催)

1970 退くなら終わりと、安保闘争。(日米安全保障条約自動延長)

(終)


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ネンゴロ 1969

2023-01-27 23:19:04 | 学習

   ネンゴロ

1969 地球へ無垢の月の石。(アポロ計画、月着陸)

(終)

 


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回文 ~違憲

2023-01-26 21:57:29 | ジョーク

   回文

    ~違憲

画いた蜜柑 噛みたいか

(かいたみかん かみたいか)

鷹狩 鳥が肩

(たかがり とりがかた)

カリスマ ご機嫌 感激 胡麻擂りか

(かりすま ごきげん かんげき ごますりか)

違憲だ 男系

(いけんだ だんけい)

(終)


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