「天之日津久神社」（あまのひつくじんじゃ）に参拝後に、千葉県佐倉市の「DIC川村記念美術館」へとどうしても行きたかったのです。
今の期間限定の展示の中の、金井南龍、岡本天明、南方熊楠、出口なお、という明治から昭和に掛けての日本の霊的な革命に関与した人々の痕跡を、どうしても確認しておきたかったのです。
この４名を一堂に会する展示とは、かなりの事情通が関係者にいるか、偶然の神意です。普通はされない選択です。
（上の絵は、DIC川村記念美術館のHPより引用。《秋の彼岸の中日に七面山より富士山頂からの御来光を仰ぐ》1987年、金井南龍の作）
先ず、金井南龍（かないなんりゅう）。
私が二十歳すぎから近畿圏の神社を巡回している時に、そこで出会った人々の中に自称の神業者（しんぎょうしゃ：自分の受けた啓示に基いて神事をする人）が多数いました。
昭和５０年～６０年代の当時は、今のような軽いスピリチュアルのマニアではなくて、本当に怪しい、詐欺師のような、マジキチの浮浪者のような、神事だけに生きる人間がいました。
私が参拝に行きますと、とにかくそのような神業者に気に入られました。無碍に避けるのも悪いので、若かった私はそのような人々と、そこにあるベンチなどに座って雑談をしたものです。
当時のその話の中で、よく話題に出たのが金井南龍でした。
昭和４０年代に、「入れば死ぬ」という神域に敢えて侵入していたのが金井南龍です。
この人が昭和の自称の神業者の走りであり、ナントカの神事、ナントカの結び、ナントカの仕組み、と初めに言い始めたとも言えます。
私とは正反対の意味で、神域を荒らしても平気な昭和の非常に癖のある人物として興味がありました。神罰に触れても死なず、行者同士の多数の呪詛合戦でも倒れなかった人です。
昭和の景気に乗り商売でも成功して、その眼力で株の仕手戦でも儲けたと聞きます。とにかく、ザ・昭和の行者の代表として金井南龍が浮かびます。
その霊的背景に、外国でのスサノオの変化というものを私は感得していました。そして外国での「白・ハク」という漢字が浮かびます。
金井南龍の絵はとにかく色がカラフルでした。女性も愛して、好きな神業をして、特に昭和を感じさせる人物でした。
その絵のテーマの中には、天狗さんが描かれていることが多いことも、私の中では霊的納得でした。
私とは霊的背景がまったく違う人物でしたが、その絵の色遣いからも根暗のニセモノでは無いことは確かです。絵からは昭和の自然の光景を思い出して懐かしかったです。
大事なことは、自分のオリジナルな信仰が大事だということです。
感謝する思いを基軸とすれば、それで大丈夫なのです。
自分なりの感謝を捧げる参拝が最善であり、自分なりの感謝をする供養が縁ある霊に一番通じます。
金井南龍も、一人一宗教を唱えました。自分自身が自分の人生の教祖に成れと。
開拓精神を思い出させる、海千山千・海鮮山鮮の人物でした。
・・・・続く。
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