これは したり ~笹木 砂希~

ユニークであることが、ワタシのステイタス

毒舌忘年会

2014年12月11日 21時41分17秒 | エッセイ
 エッセイ教室の忘年会があった。
 場所は麻布十番にある、小ぢんまりとしたイタリアンレストラン。予約が取りにくい人気店だそうだが、幹事さんが頑張ってくれた。
「前菜とパンでございます」



 どこかの有機農家と提携しているのか、味のしっかりした野菜を使っているようだ。パンも自家製のようで、ふんわりしていて美味しい。
 私たちはエッセイスト集団なので、食べる間にも、文学的な話題で盛り上がることが多い。
「この教室も、今年で15年になりますね」
 リーダーの美知子さんが、しみじみとした面持ちで言ったひと言で、過去のメンバーの話題となった。
「そういえば、イヤなオジさんがいたわね」
「いたいた。〇月○日××をした、なんて日記みたいな原稿を持ってくるのよね」
「そうそう。で、私の作品は女子供にゃ理解できないレベルなんだよ、ってのたまうの」
「やめてくれて、本当によかったわ」
 それがきっかけで、その日のテーマが決まる。
「今日は、嫌われるオヤジの性質を、50音順に表現していきましょう」
「イエーイ!」
 早速、スタートする。まずは、テーブルの左端に座った悦子さんからだ。
「あ、厚かましい」
 悦子さんの次は、隣の人が引き継ぐ。
「い、威張る」
 次は私だ。
「う、うざい」
 ところどころで笑いが起きる。メンバーに一人でも男性がいれば、多少は遠慮があるだろうが、女性だけだと歯止めが利かない。どんどん悪乗りして、毒舌が進むばかりだ。
「え、偉そう」
「エロいっていうのもあるよ」
「どっちでもいいわねぇ、アハハ」
「お、横柄」
 もはや、言いたい放題である。
 決して、貴男のことではないので、どうか気を悪くされませんように……。
 一番多かったのが「み」だった。
「みっともない」
「醜い」
「みすぼらしい」
「みみっちい」
「見苦しい」
 逆に、一番少なかったのは「る」だ。
「うーん、ルール違反?」
 残念なことに、これ以外は出てこなかった。もっと、修業をせねば。
 お料理をいただくときに、汚い言葉は厳禁だ。毒のある話題はそこまでにして、お料理に手を伸ばした。
 縁のものは、青のりらしい。



 チーズが美味しいカプレーゼ。



 シラスが珍しい揚げ物。



 トリュフの載ったグラタン。実にいい味だった。



 モチモチした生パスタ。



 お口直しのシャーベット。



 メインは、イノシシ肉のソテーだ。



 サッパリとして爽やかな味だったが、何よりもこの皿との組み合わせに拍手喝さいを送りたい。
 デザートはティラミス。



 2014年も暮れていく。
 今年もにぎやかなメンバーに交じり、エッセイを学べたことに感謝する。


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 「いとをかし~笹木砂希~」(エッセイ)
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コメント (10)
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