最初、新聞の番組欄に、テレビ大阪の「釣りバカ日誌」を見つけた時には、一瞬、再放送かと思った。なのに、西田敏行の名前はあるけど、三国錬太郎の名前がない…何で? と思いつつ、よくよく見たら(新)放送?! 濱田岳?! 知らん。でも、あの映画のあったか味が懐かしく思い出されて、気持ちワクワクしながら第一話を見た。
いや、も~、期待以上に面白かったっ! も~、涙出るほど大笑いして、日頃積もりに積もったストレスの憂さもぶっ飛び、大満足!
あまりに面白かったので、これはブログに書き残しとこと思い、チンタラチンタラ、このガラケーで打ち綴ってる間に、なんと、第二話が始まってしまい。も~、時の流れについていけない! まだ第一話の感想がまとまってないのに、第二話まで見ちゃったよ。頭の中、ゴチャゴチャ。また一から感想を整理して、綴り直して…、もう、考え過ぎて、第一話を見た時の新鮮味なんか、どこかへぶっ飛んでしまった。
それでもヤッパリ書き残しとこうと。お茶の間ドラマに没頭して、日頃の憂さから気をそらす時間も必要だっ。現実を見れば、四方八方、真っ暗闇なんだもの。大阪市長選、府知事選は目前に迫ってるし、他にも悩まなきゃいけない事が一杯。どこかに笑いを持てる時間がなけりゃ、やってられないよ~。
気を取り直して、初見の第一話。
映画ではハマちゃん役だった西田敏行さんが、鈴木建設の社長、三国錬太郎さんの演じてたスーさん役に収まってて、まずは驚き、次に納得。で、同社の万年係長、朝本信一郎役に、武田鉄矢さん。朝本係長なんて、映画に出てたっけ? と首をひねりつつ、武田さんの役どころを探ってたんだけど、ただの万年係長役に終わるはずがなかった。
二人には、釣り絡みの長年にわたる固執があって、ハマちゃんの仲介をキッカケに、因縁が再燃して、無言のバトルを繰り広げるんだけど、もお、この場面の武田さんと西田さんの絡みが、ハチャメチャに面白かった!
二人は、ハマちゃんに案内された食堂で、向かい合って座り、食事を始める。表面上は、お互い静かに黙々と食べ進めつつも、頭の中の空想世界で、積年の恨み辛みを爆発させるバトルが始まっていくわけ。
若き頃、すでに係長だった朝本さんは、ある時、仕事よりも釣りを優先し、会社に嘘をついて仕事を休み、釣りに出かける。それが社長のスーさんにバレてしまい、以降、昇進の道から外され、いくら営業で優秀な実績を上げても、社員の間で切れもの営業マンと評価されても、定年を迎える今日まで、万年係長に据え置かれるーー。社長からすれば、当然の人事処置なんだろうけど、朝本さんからすれば、好成績な営業活動を続けて、会社に貢献してるのに、いつまで根に持って係長止まりにしてんだ! てことになるんだろう。最初に朝本さんのスーさんに対する恨み心を知った時、いやいや、それは逆恨みでしょうよ、と思ったけど、出来る社員を30年(だっけ?)、係長止まりにするのも、偏屈社長の狭量かな、とも思えたり。
して、両者にしか分からない鬱積をぶつける、このバトル展開になるんだけど、現実世界では無言で食べてるだけだから、相手が何を考えてるのか伝わるはずもないのに、二人は互いの思惑を探りに探り、強烈な以心伝心で、互いの心情を察知して、頭の中で想像上の、モーレツな喧嘩を繰り広げる。しまいにはスーさんが勢い余って、実際に声を上げたもんだから、端にいる他の人もビックリして―ー。もうね、この一連のやり取りが、西田さんも武田さんも、ベテラン俳優のつわものだから、とにかく上手いっ! 熱演っ! いやいや、演じてるんだってことを忘れるぐらい、自然にグングン引き込んでくれて、も~、時間も忘れて楽しませてもらった。
それなのに、この第一話、録画してなかったんだな~。アホや。もう一度見て、大笑いしたかったのに、後の祭り!
今回、ブログ記事にする為に、ネット検索で調べたところ、武田さんはゲスト出演てことで、とすると、もう次週以降の出演はないってことのよう? ちょっとそれは残念な。そういや、定年間近の設定だった、ま、もったいない!
で、後回しになったけど、ハマちゃん役に、濱田岳さん!
知らん、などと言って、ごめんなさいよ。顔見て合点。前々から、ドラマやCMに出てたのは知ってた。ただ、肝心の名前を知らなかったんだな~。気にはなってたけど、覚えようとまでは思ってなかった。
そうだった、そうだった。かの名作、高倉健さん主演映画「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク版、阿部寛さん主演でのTVドラマ編に、「花田欽也」役で出てた時が、濱田岳さんを、濱田岳とは知らずも、記憶に留めた最初だったよ。
映画も、TVドラマ版も、テレビ放映された時に、録画しながら視聴した。後々にも、二作のどこが違うか、似通っているか、どちらの作が好みか、飽きるまで見比べて楽しんだ。
カップルの花田欽也役が、カニの食あたりでトイレに駆け込む、設定の大元は同じで、濱田岳さんの、バスの中で便意を我慢する姿、ようやくトイレにたどり着いて、安堵しながら用を足す姿、まあ、のっけから強烈な道化役を、あっさり演じて笑わせてくれた。何度も視聴を繰り返したせいもあって、名前を覚える気もなかった相手なのに、自分が思ってた以上に、濱田岳さんのひょうきんな個性は、しっかり脳裏に焼きついて、潜伏してたんだな、今から思うと。
さんまさん司会のテレビ番組「ほんまでっか!?TV」の、人生相談コーナーにゲスト出演した時や、木村拓哉さん出演のテレビドラマ「HERO」に、同僚の検事役で出てた時も、ハンカチの欽也だ、って覚えてて、でもそこはヤッパリうろ覚え。はっきり濱田岳さんの顔と名前を合致させてなかったし、もしや別人じゃなかろうかと、自分の記憶を半信半疑に思ってた。だもんで今回、ネット検索までして、過去に濱田さんが出演した番組を拾い、確かめてみた。
結果、正解、正解。「釣りバカ日誌」に登場するまでに、テレビで見たどの登場人物も、濱田岳さんで間違いなかった。しかも、子役時代から活躍してたって。武田鉄矢さん主役の「金八先生」にも出てたって、えぇ~っ?! だわよ。そこまでは、知らんかった。いや、「金八先生」自体、ろくに見てなかったけど、私が知らんかっただけで、芸能界では割りとキャリア積んできた人だったんだねえ。いや~、驚きの事実。ということは、武田鉄矢さんとの共演、「釣りバカ日誌」が初めてじゃなかったんだ。それに、「幸福の黄色いハンカチ」の「花田欽也」役は、映画では武田鉄矢さんが演じてたんだよ。そんなこんなを考えてみると、芸能界て、広いようで狭いのか、個性的で演技達者な、使える俳優さんが少ないのかも。
そして、第一話の感想がまとまってないのに、始まってしまった第二話。今回のゲスト出演は柄本明さん。と、名前を聞いただけで、第二話も面白くなりそうな予感がしてた。
役柄は、地主のおじいちゃん。スーさんの鈴木建設が、土地開発を予定する敷地の一角に、柄本じいさまの住む古家があり、鈴木建設の営業がしきりに買い取り話を持ちかけるも、少々偏屈な柄本じいさま、いいように鈴木の営業をあしらって、なかなか買い取りに応じない。そこで、業を煮やしたスーさんや、スーさんの息子、鈴木常務に責められた営業の佐々木課長は、部下のハマちゃんを伴って、柄本じいさま宅へ出向くことになりーー。そこで繰り広げられる、コントギャグのようなやり取り。柄本明さんの、あのにじみ出るような、言いようのない愉快な雰囲気って、何だろか。とにかく笑える。
して、柄本じいさまとハマちゃんが共に釣りバカと分かり、二人は意気投合。佐々木課長を先に帰らせ、釣りの話と手土産の羊かんをサカナに、酒を酌み交わした様子。ハマちゃんは酔って爆睡、柄本じいさまは顔が真っ赤っか。その赤ら顔がモロ、メイク仕立てだと分かり、失笑。わざとなの? 演出? おかげで、志村ケンさんのコントドラマに出演してた、芸者に扮した柄本さんの、よく似た赤ら顔を思い出してわろたわ。も~。
うむ、確かに面白くて、楽しかった。でも、今一つ物足りなかったな、と。何せ、第一話の武田さんと西田さんのバトルの印象が強烈で、初回にあれを出されちゃ、誰も太刀打ちできないかも。濱田岳さん、ひょうきんな味は出てるけど、西田さん、柄本さん、武田さんの、強烈な持ち味と比べたら、おとなしくて地味。柄本さんと対峙するも、柄本さんの迫力に圧されて、ハマちゃん役の個性も薄かった。いやいや、比べる方がムリクリかも。あのお三方が醸しだす、演技力の発露には、誰だって負けるかも。でもね、個性の発奮で負けたとしても、本来「釣りバカ日誌」が持つ、肩の張らない、一息つけるホンワカした暖かみ、濱田岳さんの穏やかでひょうきんな雰囲気とマッチして、充分に感じられた。
出演ゲストの面白さに気を取られて、肝心のストーリーを見過ごしそうだけど、第二話の内容をよくよく吟味すれば、父と息子が心を通わせる、泣けるお話なんだよね。それに、スーさんとハマちゃんが、実は社長と社員の関係で、それを知ったスーさんが、まだ互いの立場を知らないハマちゃんと、このまま釣り友達兼師弟関係を続けられるか、無理かと悩み、結果、ハマちゃんと喧嘩して、絶交状態に陥ったのに、その辺りは素通りして、柄本明さんの面白さを楽しんでたもんなぁ、私。
落ち着こうっと。「釣りバカ日誌」の良さは、笑いだけじゃないって。ハマちゃんを中心に、移ろぎ揺らぐ人間模様の面白さも、受け止めていかねばな。
原作の漫画は見ていないので、今後の展開がどうなるのかは、知らない。私が映画の「釣りバカ日誌」を初めて見た時、もうハマちゃんとみち子さんは夫婦だった。今、ドラマでハマちゃんに常に喧嘩腰のみち子さんが、どんな紆余曲折を経て、ハマちゃんを伴侶に選ぶのか、全く先が見えなくて。段々とみち子さんの態度も柔らかくなっていくんだろうけど、早く仲睦まじくなってくれんかな。今のみち子さん、ハマちゃんにキツい言葉を吐くから好かんし、もううっとうしい!
何を毛嫌いしてんだっての。元彼の裏切りを、あなたに代わって怒ってくれたのに。そんなハマちゃんを恨むのは、お門違いだっての。他の女に目移りした男に別れを切り出されたのに、未練がましく後追いしたかったってか? ゲソッ、みち子さんて、そんな女々しい性格だっけ? もっとこう、女にしては男前な、サバサバした性格だったように思ってた。だからみち子さんのこと気に入ってたのに。早く、改心なされ。
社長のスーさん、三国さんと西田さん、社長の貫禄からいえば、当たり前ながら、三国さんの方が上だな。比べる気なんかなかったのに、第二話まで見て、西田社長があまりに砕けたキャラだったので、威厳と貫禄があった三国社長が懐かしく思い出されてね~。
堅物社長だったスーさんは、ハマちゃんという釣りバカと出会い、触発、感化されて、仕事一辺倒だった人生と人間味に、彩りが加わっていくんだよね。でも西田スーさんは、最初から砕けたおとぼけキャラだもの。第一話で、息子の常務に腹立てて、同乗していた車から降り、上着は車のドアに挟まってビリビリ、財布を落としたのにも気づかず歩き始める。喉が乾いて、ラムネ(だっけ?)屋を見つけるも、お金が払えず、飲みたいのに飲めず、あきらめて歩く途中、台の上に置かれてたラムネを見つけ、フラフラと近づき、飲むのか、と思ったら、ラムネのビンの外側を、ペロペロなめ始めて……何なん、あれは。も~、笑うより呆れたわ。無趣味で堅物社長の悲哀さなんて、どこにもないわっ。ハマちゃんと出会わなくても、人生、自力で楽しめてたような気がする。
社長のスーさんに成り代わっても、強烈なキャラ個性を発揮する西田さん。この西田スーさんがいてこそ、地味めな濱田ハマちゃんも、愉快なひょうきん者に見えてくるんだよね。
私にはこのドラマ版も、西田さんが主役に思えるんだけど、さてさて、今後の展開、どうなりますか。
今はまだ、出演ゲストの面白さに夢中で、肝心のストーリーは二の次の私。濱田岳さん、ハマちゃん主演の力量出して、ドラマの見応えくれますように!
いや、も~、期待以上に面白かったっ! も~、涙出るほど大笑いして、日頃積もりに積もったストレスの憂さもぶっ飛び、大満足!
あまりに面白かったので、これはブログに書き残しとこと思い、チンタラチンタラ、このガラケーで打ち綴ってる間に、なんと、第二話が始まってしまい。も~、時の流れについていけない! まだ第一話の感想がまとまってないのに、第二話まで見ちゃったよ。頭の中、ゴチャゴチャ。また一から感想を整理して、綴り直して…、もう、考え過ぎて、第一話を見た時の新鮮味なんか、どこかへぶっ飛んでしまった。
それでもヤッパリ書き残しとこうと。お茶の間ドラマに没頭して、日頃の憂さから気をそらす時間も必要だっ。現実を見れば、四方八方、真っ暗闇なんだもの。大阪市長選、府知事選は目前に迫ってるし、他にも悩まなきゃいけない事が一杯。どこかに笑いを持てる時間がなけりゃ、やってられないよ~。
気を取り直して、初見の第一話。
映画ではハマちゃん役だった西田敏行さんが、鈴木建設の社長、三国錬太郎さんの演じてたスーさん役に収まってて、まずは驚き、次に納得。で、同社の万年係長、朝本信一郎役に、武田鉄矢さん。朝本係長なんて、映画に出てたっけ? と首をひねりつつ、武田さんの役どころを探ってたんだけど、ただの万年係長役に終わるはずがなかった。
二人には、釣り絡みの長年にわたる固執があって、ハマちゃんの仲介をキッカケに、因縁が再燃して、無言のバトルを繰り広げるんだけど、もお、この場面の武田さんと西田さんの絡みが、ハチャメチャに面白かった!
二人は、ハマちゃんに案内された食堂で、向かい合って座り、食事を始める。表面上は、お互い静かに黙々と食べ進めつつも、頭の中の空想世界で、積年の恨み辛みを爆発させるバトルが始まっていくわけ。
若き頃、すでに係長だった朝本さんは、ある時、仕事よりも釣りを優先し、会社に嘘をついて仕事を休み、釣りに出かける。それが社長のスーさんにバレてしまい、以降、昇進の道から外され、いくら営業で優秀な実績を上げても、社員の間で切れもの営業マンと評価されても、定年を迎える今日まで、万年係長に据え置かれるーー。社長からすれば、当然の人事処置なんだろうけど、朝本さんからすれば、好成績な営業活動を続けて、会社に貢献してるのに、いつまで根に持って係長止まりにしてんだ! てことになるんだろう。最初に朝本さんのスーさんに対する恨み心を知った時、いやいや、それは逆恨みでしょうよ、と思ったけど、出来る社員を30年(だっけ?)、係長止まりにするのも、偏屈社長の狭量かな、とも思えたり。
して、両者にしか分からない鬱積をぶつける、このバトル展開になるんだけど、現実世界では無言で食べてるだけだから、相手が何を考えてるのか伝わるはずもないのに、二人は互いの思惑を探りに探り、強烈な以心伝心で、互いの心情を察知して、頭の中で想像上の、モーレツな喧嘩を繰り広げる。しまいにはスーさんが勢い余って、実際に声を上げたもんだから、端にいる他の人もビックリして―ー。もうね、この一連のやり取りが、西田さんも武田さんも、ベテラン俳優のつわものだから、とにかく上手いっ! 熱演っ! いやいや、演じてるんだってことを忘れるぐらい、自然にグングン引き込んでくれて、も~、時間も忘れて楽しませてもらった。
それなのに、この第一話、録画してなかったんだな~。アホや。もう一度見て、大笑いしたかったのに、後の祭り!
今回、ブログ記事にする為に、ネット検索で調べたところ、武田さんはゲスト出演てことで、とすると、もう次週以降の出演はないってことのよう? ちょっとそれは残念な。そういや、定年間近の設定だった、ま、もったいない!
で、後回しになったけど、ハマちゃん役に、濱田岳さん!
知らん、などと言って、ごめんなさいよ。顔見て合点。前々から、ドラマやCMに出てたのは知ってた。ただ、肝心の名前を知らなかったんだな~。気にはなってたけど、覚えようとまでは思ってなかった。
そうだった、そうだった。かの名作、高倉健さん主演映画「幸福の黄色いハンカチ」のリメイク版、阿部寛さん主演でのTVドラマ編に、「花田欽也」役で出てた時が、濱田岳さんを、濱田岳とは知らずも、記憶に留めた最初だったよ。
映画も、TVドラマ版も、テレビ放映された時に、録画しながら視聴した。後々にも、二作のどこが違うか、似通っているか、どちらの作が好みか、飽きるまで見比べて楽しんだ。
カップルの花田欽也役が、カニの食あたりでトイレに駆け込む、設定の大元は同じで、濱田岳さんの、バスの中で便意を我慢する姿、ようやくトイレにたどり着いて、安堵しながら用を足す姿、まあ、のっけから強烈な道化役を、あっさり演じて笑わせてくれた。何度も視聴を繰り返したせいもあって、名前を覚える気もなかった相手なのに、自分が思ってた以上に、濱田岳さんのひょうきんな個性は、しっかり脳裏に焼きついて、潜伏してたんだな、今から思うと。
さんまさん司会のテレビ番組「ほんまでっか!?TV」の、人生相談コーナーにゲスト出演した時や、木村拓哉さん出演のテレビドラマ「HERO」に、同僚の検事役で出てた時も、ハンカチの欽也だ、って覚えてて、でもそこはヤッパリうろ覚え。はっきり濱田岳さんの顔と名前を合致させてなかったし、もしや別人じゃなかろうかと、自分の記憶を半信半疑に思ってた。だもんで今回、ネット検索までして、過去に濱田さんが出演した番組を拾い、確かめてみた。
結果、正解、正解。「釣りバカ日誌」に登場するまでに、テレビで見たどの登場人物も、濱田岳さんで間違いなかった。しかも、子役時代から活躍してたって。武田鉄矢さん主役の「金八先生」にも出てたって、えぇ~っ?! だわよ。そこまでは、知らんかった。いや、「金八先生」自体、ろくに見てなかったけど、私が知らんかっただけで、芸能界では割りとキャリア積んできた人だったんだねえ。いや~、驚きの事実。ということは、武田鉄矢さんとの共演、「釣りバカ日誌」が初めてじゃなかったんだ。それに、「幸福の黄色いハンカチ」の「花田欽也」役は、映画では武田鉄矢さんが演じてたんだよ。そんなこんなを考えてみると、芸能界て、広いようで狭いのか、個性的で演技達者な、使える俳優さんが少ないのかも。
そして、第一話の感想がまとまってないのに、始まってしまった第二話。今回のゲスト出演は柄本明さん。と、名前を聞いただけで、第二話も面白くなりそうな予感がしてた。
役柄は、地主のおじいちゃん。スーさんの鈴木建設が、土地開発を予定する敷地の一角に、柄本じいさまの住む古家があり、鈴木建設の営業がしきりに買い取り話を持ちかけるも、少々偏屈な柄本じいさま、いいように鈴木の営業をあしらって、なかなか買い取りに応じない。そこで、業を煮やしたスーさんや、スーさんの息子、鈴木常務に責められた営業の佐々木課長は、部下のハマちゃんを伴って、柄本じいさま宅へ出向くことになりーー。そこで繰り広げられる、コントギャグのようなやり取り。柄本明さんの、あのにじみ出るような、言いようのない愉快な雰囲気って、何だろか。とにかく笑える。
して、柄本じいさまとハマちゃんが共に釣りバカと分かり、二人は意気投合。佐々木課長を先に帰らせ、釣りの話と手土産の羊かんをサカナに、酒を酌み交わした様子。ハマちゃんは酔って爆睡、柄本じいさまは顔が真っ赤っか。その赤ら顔がモロ、メイク仕立てだと分かり、失笑。わざとなの? 演出? おかげで、志村ケンさんのコントドラマに出演してた、芸者に扮した柄本さんの、よく似た赤ら顔を思い出してわろたわ。も~。
うむ、確かに面白くて、楽しかった。でも、今一つ物足りなかったな、と。何せ、第一話の武田さんと西田さんのバトルの印象が強烈で、初回にあれを出されちゃ、誰も太刀打ちできないかも。濱田岳さん、ひょうきんな味は出てるけど、西田さん、柄本さん、武田さんの、強烈な持ち味と比べたら、おとなしくて地味。柄本さんと対峙するも、柄本さんの迫力に圧されて、ハマちゃん役の個性も薄かった。いやいや、比べる方がムリクリかも。あのお三方が醸しだす、演技力の発露には、誰だって負けるかも。でもね、個性の発奮で負けたとしても、本来「釣りバカ日誌」が持つ、肩の張らない、一息つけるホンワカした暖かみ、濱田岳さんの穏やかでひょうきんな雰囲気とマッチして、充分に感じられた。
出演ゲストの面白さに気を取られて、肝心のストーリーを見過ごしそうだけど、第二話の内容をよくよく吟味すれば、父と息子が心を通わせる、泣けるお話なんだよね。それに、スーさんとハマちゃんが、実は社長と社員の関係で、それを知ったスーさんが、まだ互いの立場を知らないハマちゃんと、このまま釣り友達兼師弟関係を続けられるか、無理かと悩み、結果、ハマちゃんと喧嘩して、絶交状態に陥ったのに、その辺りは素通りして、柄本明さんの面白さを楽しんでたもんなぁ、私。
落ち着こうっと。「釣りバカ日誌」の良さは、笑いだけじゃないって。ハマちゃんを中心に、移ろぎ揺らぐ人間模様の面白さも、受け止めていかねばな。
原作の漫画は見ていないので、今後の展開がどうなるのかは、知らない。私が映画の「釣りバカ日誌」を初めて見た時、もうハマちゃんとみち子さんは夫婦だった。今、ドラマでハマちゃんに常に喧嘩腰のみち子さんが、どんな紆余曲折を経て、ハマちゃんを伴侶に選ぶのか、全く先が見えなくて。段々とみち子さんの態度も柔らかくなっていくんだろうけど、早く仲睦まじくなってくれんかな。今のみち子さん、ハマちゃんにキツい言葉を吐くから好かんし、もううっとうしい!
何を毛嫌いしてんだっての。元彼の裏切りを、あなたに代わって怒ってくれたのに。そんなハマちゃんを恨むのは、お門違いだっての。他の女に目移りした男に別れを切り出されたのに、未練がましく後追いしたかったってか? ゲソッ、みち子さんて、そんな女々しい性格だっけ? もっとこう、女にしては男前な、サバサバした性格だったように思ってた。だからみち子さんのこと気に入ってたのに。早く、改心なされ。
社長のスーさん、三国さんと西田さん、社長の貫禄からいえば、当たり前ながら、三国さんの方が上だな。比べる気なんかなかったのに、第二話まで見て、西田社長があまりに砕けたキャラだったので、威厳と貫禄があった三国社長が懐かしく思い出されてね~。
堅物社長だったスーさんは、ハマちゃんという釣りバカと出会い、触発、感化されて、仕事一辺倒だった人生と人間味に、彩りが加わっていくんだよね。でも西田スーさんは、最初から砕けたおとぼけキャラだもの。第一話で、息子の常務に腹立てて、同乗していた車から降り、上着は車のドアに挟まってビリビリ、財布を落としたのにも気づかず歩き始める。喉が乾いて、ラムネ(だっけ?)屋を見つけるも、お金が払えず、飲みたいのに飲めず、あきらめて歩く途中、台の上に置かれてたラムネを見つけ、フラフラと近づき、飲むのか、と思ったら、ラムネのビンの外側を、ペロペロなめ始めて……何なん、あれは。も~、笑うより呆れたわ。無趣味で堅物社長の悲哀さなんて、どこにもないわっ。ハマちゃんと出会わなくても、人生、自力で楽しめてたような気がする。
社長のスーさんに成り代わっても、強烈なキャラ個性を発揮する西田さん。この西田スーさんがいてこそ、地味めな濱田ハマちゃんも、愉快なひょうきん者に見えてくるんだよね。
私にはこのドラマ版も、西田さんが主役に思えるんだけど、さてさて、今後の展開、どうなりますか。
今はまだ、出演ゲストの面白さに夢中で、肝心のストーリーは二の次の私。濱田岳さん、ハマちゃん主演の力量出して、ドラマの見応えくれますように!