5月になると、自分が敬愛するミュージシャンを思い出します。
作曲家&キーボーディスト・深町純さんの誕生日です。
以下のブログは2016年5月22日初出です。
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さる2016年5月14日、
都内・信濃町のギャラリー「アートコンプレックス センター ACT1」で、ある回想録展があった。
タイトルは「音の葉 言の葉 散歩道 」 〜音楽家 深町純の "音" と "言葉" にふれるひと時〜
~Tribute to JUN~ 2016 Spring
公式ホームページは、
http://fukamachijun.jp/info_2016_spring.html#_011
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そこで、自分の音楽の価値観に多大な影響を与えたキーボーディストを紹介します。
深町純氏。(1946-2010)
1946年5月21日生まれ。
東京・原宿の出身。
東京芸術大学音楽部作曲家入学、在学中からプロとして音楽家の道を歩む。
卒業2週間前に中退したというのはあまりにも有名な話。(なんてもったいない)
アリス、井上陽水(ポリドール時代)、
沢田研二、ガロ(アルバム『サーカス』)、
杉田二郎、
五輪真弓(アルバム『風の詩』『Personal』)、加藤登紀子(アルバム『Rising』)、
野口五郎(『L.A. EXPRESS』)、山口百恵、
ジョー山中(アルバム『魂』)など
数多くのアーティストアルバムに参加。
アメリカから「夢の電子楽器」として初めて輸入された3台のシンセサイザーのうち一台が深町に託され、
シンセサイザー奏者の第一人者となり、ロックキーボードプレイヤーとして活躍、
'75 年にはジャンルの垣根を取り払うフュージョンの日本初のアルバムを発表。
1976年、アルバム『SPIRAL STEPS』録音のため米国NYに村上ポンタ秀一と渡り、
ブレッカー・ブラザースやアンソニー・ジャクソン(el-b)と共演する。
1977年、つづいて『THE SEA OF DIRAC』でも渡米、さらにスティーブ・ガッド(ds)、エリック・ゲイル(el-g)等“Stuff”のメンバーとも共演。
1978年、彼らとみたび『ON THE MOVE』(大推薦盤!)をNYで録音。
1980年~1982年にかけて、和田アキラ(el-g)、富倉安生(el-b)、山木秀夫(ex. KAZUMI BAND / ex.SHOGUN)(ds)と
フュージョン・バンド「KEEP」を結成し、スタジオ録音アルバム2枚リリース。
セカンド・アルバム『Rock'n Rocked Rock』は超絶技巧の名盤となった。
1980年代以降は自らメジャーな仕事と距離を置くかのようで、“ピアニスト”に徹するスタイルが多かった。
自分は金がないながらも代々木や吉祥寺のライブハウスに駆けつけ、何台ものキーボードを駆使する彼の演奏に耳を傾けていた。
1994年8月、「KEEP」がこの時期だけ再結成、翌1995年『KEEP ALIVE』としてリリース。
2000年代に恵比寿「アートカフェ(現:art cafe friends)」、および祐天寺のカフェ「FJ's」にて
キーボード・パーティーを実施。
「お代は見てのお帰り」がコンセプトで、徴収する金額は聴き手に任せるスタイルだった。
彼の音楽・美学に共感する人々が数多く集った(かくいう自分もその一人)。
2010年11月22日、 ソロライブ予定日の直前に逝去。
キーボード・パーティーは117回にて、終止符を打った。
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長い間ここで取り上げる機会がなかったけど、やっとここで紹介できます。
1980年頃、NHK-FMの「クロスオーバー・イレブン」という番組で彼の曲
「デジリュージョン」(アルバム『Quark』収録)を聴いて、鳥肌を覚えたのは今でも記憶に覚えている。
思えば、いろいろな機械で深町先生の音楽は聞いていた。
TV番組での華やかな「On The Move」やニュース番組で「Quark」や「The Sea of Dirac」の一部分。
ギャラリーには深町氏のお気に入りの楽器や書物、手書きの楽譜が展示され、在りし日々の一端を偲べた。
この日は1970年代、当時キティ・レコードに所属して『Spiral Steps』と『The Sea of Dirac』に関わった宗像和男氏を迎えて、当時のエピソードなども聴けた。
超絶技巧の楽曲を持参して、ブレッカー・ブラザースやStuffのメンバーを驚かせた彼の英雄伝に、改めて深い感銘を受けた。
深町先生のサイトでは、今後もアルバム復刻やイベントを企画中であり、随時更新されるので、
関心をお持ちの方はどうぞチェックを。
http://fukamachijun.jp/index.html
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最後に、参考までに聴きやすい曲をアップしておきます。
1985年、「Nicole '86 Spring and Summer Collection / #01 」
今回のアップロードのためにリマスタリングを施してあるそうなので、
出来るだけコンポーネントに近いスピーカーか密閉式ヘッドホンを使ってお聴きください。
それから、五輪真弓さんの名曲「空」(1986)も編曲&キーボードが
深町さんによるものです。
五輪真弓 空
歌詞:J-Lyric.net
https://j-lyric.net/artist/a001f62/l004ffd.html
現在、比較的入手可能なベスト盤にも収録されています。
初出:『風の詩(うた)』、現在廃盤のため、ご希望の方は配信で。
作曲家&キーボーディスト・深町純さんの誕生日です。
以下のブログは2016年5月22日初出です。
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さる2016年5月14日、
都内・信濃町のギャラリー「アートコンプレックス センター ACT1」で、ある回想録展があった。
タイトルは「音の葉 言の葉 散歩道 」 〜音楽家 深町純の "音" と "言葉" にふれるひと時〜
~Tribute to JUN~ 2016 Spring
公式ホームページは、
http://fukamachijun.jp/info_2016_spring.html#_011
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そこで、自分の音楽の価値観に多大な影響を与えたキーボーディストを紹介します。
深町純氏。(1946-2010)
1946年5月21日生まれ。
東京・原宿の出身。
東京芸術大学音楽部作曲家入学、在学中からプロとして音楽家の道を歩む。
卒業2週間前に中退したというのはあまりにも有名な話。(なんてもったいない)
アリス、井上陽水(ポリドール時代)、
沢田研二、ガロ(アルバム『サーカス』)、
杉田二郎、
五輪真弓(アルバム『風の詩』『Personal』)、加藤登紀子(アルバム『Rising』)、
野口五郎(『L.A. EXPRESS』)、山口百恵、
ジョー山中(アルバム『魂』)など
数多くのアーティストアルバムに参加。
アメリカから「夢の電子楽器」として初めて輸入された3台のシンセサイザーのうち一台が深町に託され、
シンセサイザー奏者の第一人者となり、ロックキーボードプレイヤーとして活躍、
'75 年にはジャンルの垣根を取り払うフュージョンの日本初のアルバムを発表。
1976年、アルバム『SPIRAL STEPS』録音のため米国NYに村上ポンタ秀一と渡り、
ブレッカー・ブラザースやアンソニー・ジャクソン(el-b)と共演する。
1977年、つづいて『THE SEA OF DIRAC』でも渡米、さらにスティーブ・ガッド(ds)、エリック・ゲイル(el-g)等“Stuff”のメンバーとも共演。
1978年、彼らとみたび『ON THE MOVE』(大推薦盤!)をNYで録音。
1980年~1982年にかけて、和田アキラ(el-g)、富倉安生(el-b)、山木秀夫(ex. KAZUMI BAND / ex.SHOGUN)(ds)と
フュージョン・バンド「KEEP」を結成し、スタジオ録音アルバム2枚リリース。
セカンド・アルバム『Rock'n Rocked Rock』は超絶技巧の名盤となった。
1980年代以降は自らメジャーな仕事と距離を置くかのようで、“ピアニスト”に徹するスタイルが多かった。
自分は金がないながらも代々木や吉祥寺のライブハウスに駆けつけ、何台ものキーボードを駆使する彼の演奏に耳を傾けていた。
1994年8月、「KEEP」がこの時期だけ再結成、翌1995年『KEEP ALIVE』としてリリース。
2000年代に恵比寿「アートカフェ(現:art cafe friends)」、および祐天寺のカフェ「FJ's」にて
キーボード・パーティーを実施。
「お代は見てのお帰り」がコンセプトで、徴収する金額は聴き手に任せるスタイルだった。
彼の音楽・美学に共感する人々が数多く集った(かくいう自分もその一人)。
2010年11月22日、 ソロライブ予定日の直前に逝去。
キーボード・パーティーは117回にて、終止符を打った。
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長い間ここで取り上げる機会がなかったけど、やっとここで紹介できます。
1980年頃、NHK-FMの「クロスオーバー・イレブン」という番組で彼の曲
「デジリュージョン」(アルバム『Quark』収録)を聴いて、鳥肌を覚えたのは今でも記憶に覚えている。
思えば、いろいろな機械で深町先生の音楽は聞いていた。
TV番組での華やかな「On The Move」やニュース番組で「Quark」や「The Sea of Dirac」の一部分。
ギャラリーには深町氏のお気に入りの楽器や書物、手書きの楽譜が展示され、在りし日々の一端を偲べた。
この日は1970年代、当時キティ・レコードに所属して『Spiral Steps』と『The Sea of Dirac』に関わった宗像和男氏を迎えて、当時のエピソードなども聴けた。
超絶技巧の楽曲を持参して、ブレッカー・ブラザースやStuffのメンバーを驚かせた彼の英雄伝に、改めて深い感銘を受けた。
深町先生のサイトでは、今後もアルバム復刻やイベントを企画中であり、随時更新されるので、
関心をお持ちの方はどうぞチェックを。
http://fukamachijun.jp/index.html
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最後に、参考までに聴きやすい曲をアップしておきます。
1985年、「Nicole '86 Spring and Summer Collection / #01 」
今回のアップロードのためにリマスタリングを施してあるそうなので、
出来るだけコンポーネントに近いスピーカーか密閉式ヘッドホンを使ってお聴きください。
それから、五輪真弓さんの名曲「空」(1986)も編曲&キーボードが
深町さんによるものです。
五輪真弓 空
歌詞:J-Lyric.net
https://j-lyric.net/artist/a001f62/l004ffd.html
現在、比較的入手可能なベスト盤にも収録されています。
初出:『風の詩(うた)』、現在廃盤のため、ご希望の方は配信で。