宣伝美術家TOMのブログ [1000-B]

宣伝美術家TOMの日常・演劇・デザイン・カメラなブログ。

本当、が欲しいのかも知れない

2017-05-12 17:10:14 | ■宣伝美術の大事な話■
長い時間デザインで何かを作る事をやってきましたが
最近では自分が物を作る動機は「承認欲求」ではないような気がしてます。
いいね!すごい!というお言葉ももちろん嬉しさはあるんですけどそれよりは
頼んで良かった、おかげで助かりました、のほうがずっと嬉しいのです。
その単語を言って欲しい、のではなく、そう「なって」欲しい、そうだった時の嬉しさは大きい。
当然毎度毎度うまく行くものではないので、
実際にそうなったとき、というのが本当に嬉しいんです。
デザイナーを長期間やっているからといって自分がすごい人間だとは今だに思えず、
だからこそ、僕のデザインで他の何かがうまくいったとか誰かが救われたとかの
確かに生まれた何らかの効果や反応が起こると「ああ、よかった」と思えるんです。
モノは目の前に見えてるようでいて効果ははっきりとは見えないのがデザイン。
自分がやっている仕事がちゃんと何かの為になっていて欲しくて、
つまりスタートラインとしては自分のデザインの力をまだ信じてないということで、
それも今ある力全てを注いで作っている前提の上での話で。

演劇の宣伝美術でいうなら予想動員であったり、期待であったり、予算のやりくり、
ものすごくうまくいく場合は演技や演出の成立までもが
僕が作った事でスムーズに回ってくれる、そんな時。それ以上のことはないです。
自分が生んだものの見た目がカッコいいかどうかはどんなに全力を尽くしていても本当に信用していないので。

だから、日程が苦しそうだとしても、予算や条件が難しいものであっても
とにかく依頼したい、相談したいと言って頂ける状態をキープしたいと思っています。
頼もうと思われる宣伝美術さんでいたい。あの人ならうまく回ると思って欲しい。
そのあたり僕は芸術家ではないんだと思います。美しい、素敵っていう言葉よりも信頼が欲しいあたり。

たまに来る、自分が他の何かのうまくいく一因になれる瞬間が
本当にたまにしか来ないので、今日もまたそれを追って考え続けます。
今月は忙しくなりそうです。この忙しさは嬉しい方の忙しさです。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 手応えあり! | トップ | 時にめまぐるしく »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

■宣伝美術の大事な話■」カテゴリの最新記事