いまコロナウイルスの影響で舞台公演が軒並み自粛・延期されています。元々活動停止中だった自分はともかく、世間の宣伝美術活動もほとんどが動いていないだろうと思います。
いつか公演が再開するその日、今までと同じようにチラシを作ったとして、今までと同じく使えるものでしょうか。
当日パンフレットへの折り込みチラシはそもそも他公演がないため見込めません。
劇場にチラシやポスターを置こうにも公演のない劇場にお客様が来ることはないでしょうから、これも再開初期はあまり意味がないでしょう。
この他には郵送DM?とか、またはWEB上やSNSで告知するルートがあります。従来挟み込みに比べて決してメインではなかったこれらをどう活かすかが鍵でしょうね。
そしてもっと根本的な問題、
お客様は不要不急な理由で家から出かけたくない、狭い劇場に入りたくない、演者側も人数が集まっての稽古ができない、三密を避けて定員を削った劇場では公演がペイできない、などなど。お芝居自体が成立するのかという問題が山積。
自分が戻る頃にどうなっているだろうか、で傍観を決め込むのは簡単。知らぬを通すも簡単でしょう。
でも人ごとじゃない。どの社会活動も、仕事も趣味だって、多くがコロナ後も従来のまま続くのは難しい状況にあります。
むかし、自分が周回軌道から逸れたハレー彗星みたいだと書いたことがあります。今浮かんだのはその話。
ずっと活動休止していた自分が数年後数十年後に宣伝美術に戻る時、現役の人が気づかなかった珍妙な解決策か何かをもたらせるなら、それがもしも役に立つなら、流れから離れるのも悪くないな、などと思っています。老害と紙一重だけれども。