天空海闊

理解

父ちゃん行こう

妹が入院している病院への途上で

酔いつぶれてしまったのを

弟と何度も何度も起こそうとするが

小さな力ではどうしようもなく

しばらく呆然と寝顔を見ていたが

あとのことは覚えていない

これぐらいのことはまだ良いほうで

酔狂の日々が延々と続いた

 

親父への嫌悪感を抱いて

思春期を迎えたが

どうしても知りたくなったので

ずっと前からこうだったのか

親戚の一人に尋ねた

いや そんなことはない

あれは子供が死んでからじゃ

毎日魚をとったり山で遊んだりが

好きな陽気な人間であり

酒に溺れることはなかった


そういえば

暴力をほぼ受けなかったのは

不幸中の幸いである


傷ついた心は 

傷つく心に身をまかせられるように 

高尚な存在の

命令や教えではなく

親父を理解したことで

わたしの心は溶け始めた

 

 

コメント一覧

又三郎
ようこそ
オリーブさん

>ほんとに孤独ですね、人間て

こどく。いいですね。なんとなく懐かしく自由で・・。性差からくる違いはあれど、同志という言葉をありがとうございます。
オリーブ
ありがとう
ていうか、なんか又三郎さんて異性なんだけど、同志というか理屈を超えて共感してしまうところがあります。
突き詰めて話すとかなり違うような…?でいて、凄く似ているような…。
変な感じですが、とにかく文章読むとほっとします(笑)

私の人生もいろんなことがあり、今振り返ると、よくぞここまで生きてこれたものだ!と思う事件がたくさん。
今でも思うのは私が5歳の時に選んだ無意識というか本能的な選択が私の人生を大きく左右したように思います。結果的にはよかったのだと思いますが…。
ほんとに孤独ですね、人間て(T△T)
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