創り 壊し
愛し 憎み
溺死させ
見せしめに
石で 炎で
処刑し
その望むものを
花と 光で
慈しむ
それは
隠喩として
創られた
恐怖と苦痛の最たる存在
癒しと慰めの最たる存在
またの名を
双頭の神 アブラクサス
*ぼくはいつのことかは知らないが、いつしかすべての重大なものには、
つまりは神やら宇宙やら心やら愛などというものには、あるいはまた、
歌や舞踊や大工や文様というものには、最初から矛盾と葛藤の原型こそが
ひそんでいるのであって、その「マイナスの割れ目」をどのように直観するか
ということが、何かを考えるということの根本であると了解できていた。
--デミアンと関連して
(松岡正剛)