昨日予告した通り、本日は「高額医療費制度」の有りうべき
制度を考察してみたい。
先ずは、現行制度(支払い額)を知るのに分かり易い表を
テレビで見たので、ご自身がどのランクかもご覧頂きたい。
(医療費の支払い額がひと月100万円の場合)
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この制度では近い将来に財政危機が訪れるということで、
厚労省は「高額医療費の値上げをする」と決めた。
ところが癌患者など(特にまだ若い子育て世代)治療費が
嵩む人たちから「死ねと言うのか」との猛反発を受けたら、
あっさり意見を受け入れて、暫くは現行制度を続ける、との
決着を見た。(細かな点は文が長くなるので省かせて頂く)
しかし、既に財政が悪いのは誰もが知るところだし、早くに
改正が必要であることも、まともな人なら知るところ。
だから、横たわる問題点を、私から指摘してみたい。
例えば、表の一番下の「70歳以上で住民非課税の人」の
医療費に注目。
実は厄介なことに、「住民非課税の人」には「実際は金持ち
の人」も含まれているのである。だから、本当に資産が
無い人と有る人に分けなければならないのに政府・自民党は
お金持ちの味方だから分けるつもりがない。
つまり、大人数である老人の票目当て、が透けて見える。
それから医師は基本的に、例え絶望的な患者であっても、
ありとあらゆる手段を使って延命させる点も大きな問題だ。
手厚い福祉社会の北欧諸国では、寝たきり老人を作らない
のが最大の特徴である。自分で食事を摂れない人には
胃瘻(いろう)や水分補給をせず、自然に看取るのが人間
らしい死の迎え方、と国民側そもそも捉えている。
ところが日本では、虐待とも言われ兼ねないありとあらゆる
医療を継ぎ込んで延命させているのが現状である。
だもの、いとも簡単に高額治療域に入るわけなのだ。
(日本人全体の死生観の問題なのだが、ペットの犬や猫に
対する医療を観ていても、私はちょっと異常な気がする)
人間相手は勿論、それら医療行為は要するに医師たちが
儲かる、ということである。
過剰医療を指摘すると、医師は必ず「患者と家族の為」と
言い訳ができるのが医療の闇に繋がって来るのだ。
だから、製薬会社も同じ貉(むじな)と言っていい。
新薬の薬価なんて、天井知らずでしょ。
それを医師は、命を助けてあげるのだからとの大義名分を
掲げて患者に投与できるのだから怖ろしい医療費が掛かる
のは現行制度では防げないのである。
第一、日本医師会は自民党の支持母体ですからね。
自民党が自ら作った闇に自ら手を入れる筈がないのだ。
はい、皆さん、どういう結論を個人個人が出すべきか。
当ブログを常にお読み下さっている読者の皆さんはお分かり
頂けると思うが、世間の皆さんの結論は違うのかもよ。
【補足】表の右側のピンクの金額は、高額医療の4か月目
からの支払い額です。それを二倍以上にしようとしたから
国民から猛反発を食らったのですが、食らうのは当然。