土曜日なのに、昼に見たいテレビ番組がない。
でも、昔から「ながら族」だからテレビは点けっぱなし。
パソコンを見ながら、本を読みながら、朝から深夜まで
テレビは点けっぱなし。
無音なのが嫌いなのだろうな、きっと。
昼12時から「断捨離」という番組をやっている。
息子と娘が年老いた両親の家中が物で溢れているのを
見兼ねて、テレビ番組を頼って片付けようとしている。
昭和14年生まれの母親がとても頑固だ。
「物を大切にしているだけ。使わずとも捨てられない」
「片親で八人の子を育てた母も物を大切にしていた」
など、色々言うけれど、床に物を置くから転倒の原因に
なり、面倒を看る立場になる子供たちは予防したい。
父親の方は片付けが必要な訳をちゃんと理解している。
だから、妻の前ですぱすぱとわざと処分している。
それを見てる妻は、「どうして捨てるの?もったいない」と
口を出す始末。夫の頑張りも馬の耳に念仏である。
あまりに母親が頑固だから、「来週に続く」になった(笑)
近頃、世間では断捨離と言っているが私は「死に支度」と
言っている。
縁起悪い表現とも思わないし、確かに「死ぬ前の支度」
じゃないか。
先日も郵便局に行って、他の通帳と同じ印鑑にした。
これで、私が持つ印鑑は、実印と通帳二冊が同じ一本。
シャチハタも必要なしと、捨ててすっきり。
「面倒掛けましたね。印鑑を一本にまとめる死に支度」と
郵便局員に言ったら、「ええっ、そんな」という顔をしたが、
笑って「へぇ~」と言っていいのである。
私の場合は60歳から死に支度を開始したから、ゆっくり、
納得しながら、処分をしている。
子供といえども、他の人間から「捨てろ」と促されるのは、
覚悟の時間を許されないままの処刑なのかもしれない。
間違っても来週、今日の続きを見るつもりはござんせん。
あんな番組、何の足しにもなるものか。
世間の老人の大方は、他人事と思って見ているのだから。