聞いただけで目がくらむ。
やり口は巧妙で周到かつ卑劣。嘘の確定申告書を提出し、架空の会社をいくつも作り、さらにはネットを通じて個人事業者を集め、各地でセミナー開催。こぞって申告させた後は手数料を巻き上げた。
40代の男は元妻と息子二人を使って詐欺を展開。あっと言う間に10億を手にする。
しかし、悪い事はいつかバレるもの。コロナが蔓延中の一昨年秋には指名手配され、主犯の男のみインドネシアに逃亡したと。
足がつかないよう、現地ではすでに名前や顔も変えているかも。そしておそらく男を匿う者がいるので、捜索はかなり困難になると予想される。
先月明らかになった誤送金詐欺の件もあり、給付金詐欺はおそらくもっと出て来るだろう。
コロナが落ち着き出した今だからこそ、じわじわ浮かび上がると予想される。
詐欺師の餌は従順な市民。
騙されないように、注意すればするほど孤独と不安に苛まれる。
特に単身暮らしの認知症高齢者はカモになる。
母が一人で暮らしていた頃、ガス代を何度かダブって支払っていた。
同じ領収書が2枚。ガス屋は親切なイケメン。母は高いところに玉ねぎを吊るすのを時に手伝ってもらっていたが、お礼は玉ねぎだけで収まらなかった。
架空の領収書を発行して、ガス代をポケマネにした青年。
ガス屋にはさりげなく間違っている事を伝え大事にはしなかったけど、それで良かったのかと今も思う。
小さな不正が大きな事件となるのを恐れた勇気のなさが招く犯罪。
犯人達は、いつから道を誤ってしまったのだろうか。