鉄骨造の工事監理について記します。
確認申請が下りてから着工して『工事監理』と進みますが、確認申請書に『工事監理者』と記した以上は
建築主との監理契約の場合はもちろん、代願でも『工事監理責任』が生じます。最低限以上はやらないとなりません。
代願で名義だけだからと完了検査の時だけ立ち合いは違法になります。
基礎の配筋は立ち会わないとならない『工事監理』項目の一つですが、現場で見てわかりますか?
基礎伏図と基礎詳細図のみで検査していませんか?
構造特記仕様書とRC標準図も併せて必要になります。
ゼネコンや専業の鉄筋施工業者は特記仕様書と標準図の内容を落とすことはないと思いますが、
木造が主体の工務店、土木が主体の業者、鉄骨工場、不動産業者等が請け負う場合、分離発注を行う場合は要注意。
基礎伏図と基礎詳細図だけ見て、構造特記仕様書とRC標準図を見ない場合が多いです。落としがちなのは以下。
・基礎梁主筋の継手可能な位置、ダメな位置がある。
・端部の基礎柱に接合した基礎梁の主筋は柱の奥まで行って90°折り曲げ、規定以上の柱内定着寸法が必要。
・アンカーボルトの設置方法が問題(フレーム固定していない)→鉄骨柱のベースプレート孔を大きく開けて辻褄合わせ。
これ以外にもビックリするような基礎に出くわしたこともあります。
基礎の図面はもとより仕様書や標準図含め知識が乏しい場合は、構造設計事務所に工事監理を依頼するか補助してもらいましょう。
後に問題が発覚した場合、『工事監理者の責任』となっていまうので、工事監理する者は基準を勉強して現場で確認しましょう。
私は構造設計事務所経験はありませんが、勉強したり構造設計事務所に質疑して知識を得てきました。
そして、着工前(代願の場合は受託前~確認申請提出の前)に施工者に仕様書と標準図の内容を伝えるようにしています。
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