鉄骨工事の工事監理リスクは基礎工事から始まります。
ベースパック等の認定柱脚はもとより、一般のアンカーボルトも鋼製フレームで固定して生コンを打設しているか。
基礎の鉄筋に縛り付けたり合板テンプレートを使用したりする手抜きがあります。
そうすると鉄骨工事の時にアンカーボルトがズレてベースプレート孔を規定より広げたり、ダブルナットのボルト頭の出が足らなかったりと問題が起きます。
また、饅頭を設置せずに建て方を行うとベースプレート下に金属プレートを挟んで胡麻化したりと問題が出てきます。
私は経験がありませんが、検査員から聞いた話では以下の事例があったそうです。
・柱と大梁の剛接合の仕口は完全溶け込み溶接とすべきであるが、隅肉溶接になっていた。
・ボルト接合部のボルト本数が図面と異なっていた。
グレード工場であれば一定の品質は確保できると思いますが、グレードの無い鉄骨工場が鉄骨工事を行う場合は要注意。
素人に毛が生えた程度の鉄骨業者もいるようで、設計者、工事監理者の責任も問われるので注意が必要。
法令上NGではないようなので、平屋の小さな建物程度で止むを得ずにグレードなし業者とするなら、第三者の超音波探傷試験は30%ではなく100%とすれば工事監理者としては安心でしょうか。
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