日本は民主主義の国です。しかし、アメリカやドイツなど他の先進国と比べて司法は民主性において遅れています。例えば、アメリカではディスカバリーという制度で、裁判に必要な証拠は提出が義務付けられています。証拠が大量になるため、集め、運搬し、分析するのは大変ですが、最も民主主義的と判断されます。
どこが違うのか?例えば、あなたがネットトレードで損害を被ったとして証券会社を裁判で訴えた場合、重要な証拠が証券会社に有り、金融庁もトラブルに関する報告書を受理し所有しています。あなたの代理人が証拠提出を求めても、証券会社や金融庁は証拠を出さず、裁判所も非開示を認めます。
重要な証拠が揃わなければ損害賠償請求は通りません。複数の金融の専門弁護士は「銀行と証券会社は裁判で負けない」と言いました。
ドイツでは、全証拠を出す代わりに、専門家を召喚して証言を得る事が出来るなどの工夫がなされています。これは相当強力です。裁判長も専門家が対応するとの話もありました。
また、金融以外でも、相手方が証拠を持っているのが分かっていながら、相手方の同意が無ければ証拠提出は実現できません。つまり、十分な証拠が無い状況で判決が出されることが起きてしまいます。福島原発は概要図でさえ出すことも無かったであろうし、東芝は不正な会計内容を出すことが無かったでしょう。
これらが、重大な事件だったのはあなたも十分ご存知の事です。