晴山雨読ときどき映画

“人生は森の中の一日”
山へ登ったり、本を読んだり映画を観るのは知らない世界を旅しているのと同じよ。
       

ムクロジの種は羽根つきの玉

2010年04月15日 | 植物
いさなさんから画像添付のメールが入り『羽根つきの頭のような種があったのですが知っていたら教えて』と書き添えてありました。
『羽根つきの玉に使われる実のなる木』ー、どこか記憶にありました。待てよ待てよ、そう、ムクロジだ。
凄いなぁ~、我々ヒト科の先人達はちゃんと生活に役立てていたんです。

ムクロジの果実を拾いこすり合わせるとぬるぬると白い泡が出てきた。試しにそれでお皿や茶碗を洗ってみると汚れが落ちてきれいに!”Oh、wonderful!”という愉快な4コマ漫画が頭に浮かびました。ムクロジの果実の皮はサポニンの成分を含み、洗髪や洗濯によく利用されたことで”石けんの木”とも呼ばれています。
それだけではなく、結び目のあるお守りのような袋の中に黒光りする種子をも役立てたのでした。とても硬くて良く弾むので羽根つきの羽根の玉にくっつけたり、お数珠に用いたりと。

「世諺問答」(せげんもんどう)(1544年刊)によると、正月の羽根突きは、ムクロジの実に長い竹ひごをさし、鳥の羽根をつけ板で突きあげたとある。その羽根の飛ぶ様が虫を食べるトンボに似ているので、羽根突きは子供が蚊に刺されないおまじないとして始められたとのこと。

ムクロジ(無患子)とは「子が患わ無い」(こがわずらわない)という意味あいから名付けられたのでしょう。子を思う親の愛情がたっぷり感じられる樹に思えてきました。咲く花は地味ですが、落花する時はこぼれるように降ると説明されていました。一月後、ムクロジの木の下でざんざと降り注ぐ花を浴びてみたい。
                
             


最新の画像もっと見る

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (いさな)
2010-04-15 19:24:43
本当に、羽根つきの羽根の頭の部分だったとは!!
びっくり……
尋ねてよかった。

無患子、患わぬ子か~!
蚊は、恐い病気の元凶だものね。
羽根つきの羽根がその蚊を食べるトンボに似ているというのも、面白い着眼ですね。
色々興味深い種子でした。

ありがとうございました。
あなたは、私の歩く植物辞典です。
これからもよろしく!!
返信する
コメントありがとう! (bamboo)
2010-04-16 22:38:52
>あなたは、私の歩く植物辞典です
それほどまでは・・・。ただそのものに興味があるかないかの違いでしょう。

お弁当の件、まだ調べていません。何とか間に合うようには調べるつもりだけど、だめだったら駅弁にしようね

明日はまた福岡の山にニリンソウとイチリンソウをしつこく観に行きますが、あなたにも是非見せてあげたい。感激すること間違いなしなのに・・・。博多駅で待ち合わせ、あなたの車で走れば無理ではありません。山も上まで登らず沢止まりで充分なんだけど。

ともかく月曜日にお会いできるのを楽しみにしています。気をつけて
返信する
ラショウモンカズラ (ぼん天棒)
2010-04-18 21:56:01
今晩はbambooさん
井原山のニリンソウ満開でしたか
他の花の様子もどんなだったか知りたいです
ブログ早く拝見したいですね

花の名前有難うございます
ヤッパリ写真に花名を記入すると格好よくなります
スミレの種類の多いのにはただただ驚くばかりです

花探訪お疲れさまでした
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。