4322.~一歩下がって・・・~
「知的障害・発達障害をもつ生徒さんの 個性と可能性を伸ばす!」: 造形リトミック・発達支援教室 Elephas(エレファース)
・・・明るく、楽しく、さわやかに・・・
~今日のElephasブログ:「方法は、生徒さんごとに」(2月21日)
おはようございます。越谷教室の早川です。
中学2年のKさんは算数の四則計算が得意で、3桁の加減乗除もほとんど正解出来るほどですが、
時々計算式を読み間違えて(もしくは思い違えて)加減を逆にしてしまうことがあります。
例えば、足し算の問題が5問続いた後に引き算の問題が出た場合に、
次も足し算だろうと思って数字の情報だけを目で追ってしまう。
意欲がある生徒さんだけに、早く次の問題を解こうと急ぐあまり起きがちです。
そこで、計算記号を読み上げる、もしくは記号の下に線を引くことを勧めてみましたが、
Kさんは計算式を読み上げるのは気が進まず、計算式以外に問題用紙に何かを書き込むことも嫌なようでした。
代わりに記号に集中して目を通すようにしようと話し合い、果たして・・・、
そのやり方で間違いが確実に減りました。
四角形の面積の計算の際も同じように、四角形の欠けた点線の部分を実線で記入して目で認識しやすくする方法よりも、欠けた部分をよく見て、その部分は存在するのか(四角形同士の足し算なのか)、存在しないのか(四角形同士の引き算なのか)を見極める方がKさんには合っているようでした。
どの生徒さんもみな目で見た方が解りやすいというわけではなく、やはり一人ひとり、感じ方は異なるため、
またそのお一人においても、日々状況によって気持ちが変化する可能性があるので、
生徒さん一人ひとりをよく知ることが大切であると改めて感じた事例でした。
◇ワンポイント・メッセージ
生徒さんとしての“やり方”を尊重してあげたことが、とても良かったですね。「一歩下がって二歩前進」、創設者玉野良雄初代所長がことに触れよく申していたことです。