日本の血脈 (文春文庫) | |
石井 妙子 | |
文藝春秋 |
血の継承にこそ存在意義のある皇室はいうに及ばず、政財界から芸能界まで、この世は二世、三世で溢れかえっている。日本人を惹きつけてやまない血のロマン―。しかし、その裏には、末裔のみぞ知る、いや、末裔ですら知りえない先人たちの波瀾万丈があった。注目の人士の家系をたどり、日本人の血脈意識に斬り込んだ意欲作。
有名人の有名人たる所以を祖先に遡ってみる。まるでワイドショーのようなノリで下品といえば下品なんだけど、こういうの。。。好きなんです(笑)
「文藝春秋」に「現代の家系」として隔月連載されていたものに加筆されているものですが、取り上げられている人は、小泉進次郎、香川照之、中島みゆき、堤康次郎、小沢一郎、谷垣禎一、オノ・ヨーコ、小澤征爾、秋篠宮紀子妃、美智子皇后です。(;-o-)σォィォィ・・・雅子皇太子妃は?(笑)
昨年10月には橋下大阪市長の出自について、週刊朝日が「ハシシタ 奴の本性」というタイトルで書き、すぐに詫びを入れるという体たらくを演じていましたが、この「日本の血脈」も考えようによっちゃ、プライバシーの侵害だとか触れちゃいけない部分にも触れているような気もします。しかし、週刊朝日とは違って、取り上げた人物を軽蔑したり陥れるようなものではありません。この本に書かれていることはすでにいろいろな本で書かれていることを著者が自分の取材も含めてまとめあげているという感じです。巻末に参考資料として、それぞれについて莫大な冊数が上げられています。ただまぁ著者本人もあとがきで書いていますが、取り上げた人物、誰ひとり本人には取材していないとのこと。これがちょっと気にはなりますね。
有名人が有名人たる所以は、やはり祖先から受け継いできた血脈なのは間違いがないわけですが、運や才能だけではなく、彼らが名前を残してきた一番の理由はやはり彼ら自身の努力なのでしょう。ただ、横溝正史の世界・・・「犬神家の一族」「八つ墓村」などの虚構の話よりも、「事実は小説よりも奇なり」ってことだけは間違いがないみたい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます