リバース (講談社文庫) | |
湊 かなえ | |
講談社 |
深瀬和久は平凡を絵に描いたようなサラリーマンで、趣味らしいことといえばコーヒーを飲むことだった。その縁で、越智美穂子という彼女もできてようやく自分の人生にも彩りが添えられる。と思った矢先、謎の告発文が彼女に送りつけられた。そこにはたった一行、『深瀬和久は人殺しだ』と書かれていた。深瀬を問い詰める美穂子。深瀬は懊悩する。ついに“あのこと”を話す時がきてしまったのか、と。
湊かなえの作品で初めて男性が主人公。。。って言っても、女々しい(差別用語?)主人公です(笑)もちろん女々しいなんて言葉は男に対してのみ発せられる言葉なのですが。そういう意味では女性は全く女々しくはないんですね(笑)女々しいなんて言葉は男の勘違いってことはもう皆さんご存知なわけで。
コーヒー好き。。。ってなものではなく、ほとんどプロ以上の主人公は自分の仕事を「同僚たちの休憩時のコーヒー」を淹れることだとし、コーヒーサーバーの横に貯金箱を置き1杯100円で振舞っています。もちろんこのお金でまた新しい豆を買ってくるわけで、主人公は金儲けでもなんでも無いわけですが。
このコーヒーに砂糖代わりに蜂蜜を入れるというくだりが何箇所で延々と続くわけですが、この「コーヒーに蜂蜜」が最後の最後に効いてきます。さすが「イヤミス」の女王です(笑)
アレルギーって本当に恐ろしいですね(汗)
おいしくないような気がしますが
ほんと最後に効いてきましたね。
アレルギーって結構
サスペンスドラマに使われますね。
講談社編集部からの「お題」でこの小説は書かれたらしいですね。そのお題については誰が見てるかわからないこういう場では避けますが(笑)
その「オチ」に至るまでの伏線の貼り方が本当に素晴らしく、読み終えて「ん?」って思ってから、主人公と被害者の関係がよくわかるということですね。